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PTA広報紙を電子化したった(5)──コデラ総研 家庭部(101)

この記事のAI要約
Target この記事の主なターゲット
  • PTAに関わる保護者や教職員
  • 学校の広報担当者
  • 電子コミュニケーションに興味がある人
Point この記事を読んで得られる知識

この記事を読むことで、学校PTA広報紙をLINE@を活用して電子化する方法についての具体的な視点が得られる。LINE@のフリープランと有料プランの違いや、メッセージ配信とホーム投稿の違い、さらにそれらを活用した情報発信の実践的な方法が詳しく述べられている。特に、フリープランの制限内でどのように効果的にコミュニケーションを行うかが説明されており、月に4回の記事投稿と、その後にお知らせメッセージを送ることで、効率的に情報を広める方法が紹介されている。また、一般アカウントと認証済みアカウントの選択についての考察や、LINE上で広報部員同士が円滑に記事を作成し共有するための実用的なアプローチ、そして、LINEとLINE@のアプリが別であることから絵文字の使用に関する注意点も取り上げられている。

Text AI要約の元文章

tech

PTA広報紙を電子化したった(5)──コデラ総研 家庭部(101)

テクニカルライター/コラムニストの小寺信良さんによる「techな人が家事、子育てをすると」というテーマの連載(ほぼ隔週木曜日)の第101回(これまでの連載一覧)。今回のお題は「PTA広報紙を電子化したった(5)」。

文:小寺 信良
写真:風穴 江(tech@サイボウズ式)

LINEアカウントの登録を済ませ、学校PTAの公式LINE@を開設した。LINE@は、フリーも含め3つのプランがある。フリープランは当然ながら、有料プランよりも制限があるが、この制限をどのように使っていくかがポイントとなる。

PTA LINE@の購読者に対して情報を発信する方法としては、メッセージ配信とホーム投稿の2つが使える。メッセージ配信は、購読者に強制的にメッセージを送りつける方法だが、これはフリープランでは1カ月に1000通までと決まっている。だがPTA保護者や教職員等を合わせると600名以上おり、メッセージでは月に1つ記事を投稿したら終わりになってしまう。

一方ホーム投稿は、購読者のほうからアカウントにアクセスしてもらい、掲載された記事を読んでもらうという方法だ。フリープランでは月4回まで投稿できる。これは人数制限はないので、多くの人が何回見ても構わないことになる。

過去の広報紙を調べてみたら、8ページ構成で記事数としては平均11であった。フリープランでも、1学期ごと3カ月単位で考えると、記事を12本掲載できる。紙の広報紙とほぼ同等の記事数が公開できることになる。

ただ、ホームに記事が掲載されるだけでは、購読者には未読バッジが付くのみで、お知らせとしては弱い。そこで1カ月ごとに記事を4本まとめて掲載したあと、「記事をアップしました」というメッセージを1回送信するという方法を取ることにした。これならフリープラン内で、十分間に合うことになる。

なおLINE@には、アカウント種別として「一般アカウント」と「認証済みアカウント」の2種類がある。認証済みアカウントは、LINEに対して公式認証請求を行ない、審査ののち認証されるというものだ。LINEアプリで検索結果に出てくるため、購読者を増やすのには有効だ。しかしPTA広報紙は、特定の購読者に伝われば十分で、特に一般の人に広く見てほしいというものでもないため、あえて認証請求はしないことにした。PTA役員や購読者から、認証済みアカウントにするべきという意見が出たときに考えればいいだろう。

広報記事制作の実際

続いて、広報部員に対してどうやってLINE上で記事を作っていくか、レクチャーを行なう必要がある。これまでも広報部の連絡等はすべてLINEで行なっているので、全員がLINEアカウントを持っていることはすでに確認済みである。

そこで臨時の広報部会を開催して、LINEでの記事の作り方講習会を行なった。使用するのは、LINEグループの機能の1つである「ノート」である。このノートに、スマホで撮影した写真数枚と、記事の本文を作成するわけだ。ノート上で構成された状態とほぼ同じものが、LINE@のホーム上でも再現できる。

うちの広報部は3班に分かれて記事の制作を分担しているが、スマホで写真を撮り、それにコメントを付けていくという方法自体は3班ともすぐにできるようになった。普段からママ友間で写真を送り合ったりするのは慣れているようで、こちらから指導しなくても、文章も絵文字などを使い、カラフルに仕上げるのは造作もない様子だ。

実際に感想を聞いてみたところ、「紙で切ったり貼ったりするより全然ラク」ということで、好評であった。写真撮影は手分けできるし、文章もメンバーの誰かが作成し、それを各班のリーダーに送ればいい。リーダーがノートに写真と本文をアップし、レイアウトを確認する。

ノートは写真の差し替えなどはできないが、文章の修正はできる。記事で問題になるのはほとんど本文だけなので、記事を作るというプロセスには問題ない。この仕組みは、LINE@のホーム投稿も条件は同じだ。

ただし、LINEとLINE@運営用のアプリは別のものだ。いろいろテストしていると、本文の絵文字のうち、一部はLINE@では使えないものもあった。LINE上で使える絵文字は、OS提供のものもあれば、LINE社が提供しているものもある。どれが使えてどれが使えないのか、すべてのケースを当たるわけにもいかないが、絵文字を使わないようにするというのも寂しいので、似たような意味の絵文字に差し替えるなど、臨機応変に対応するしかないだろう。(つづく)


本連載では、読者の皆さんからの、ご意見、ご質問、取り上げてほしいトピックなどを、広く募集しています。編集部、または担当編集の風穴まで、お気軽にお寄せください。(編集部)


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