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仕事を気にして休めないなら、休むのも仕事だと思えばいい

この記事のAI要約
Target この記事の主なターゲット
  • 会社員やビジネスパーソンで休み方に悩んでいる人
  • 働き方改革に関心のある人
  • 精神的な健康を維持しながら仕事をしたい人
  • 休み方を工夫したいと思っている人
  • 仕事とプライベートのバランスを模索している人
Point この記事を読んで得られる知識

この記事から得られる知識は、休みをうまく取ることが重要であり、それが結果として仕事の質を向上させることにつながるという考え方です。休むのが苦手な人には、心理的な不安があり、それらは特に周囲と比較することによって生まれることが多いと指摘されています。この記事では、このような不安を乗り越えるために、"休むのも仕事" という考え方を採用し、休みの時間を仕事の予定と同様にカレンダーで計画することで、きちんと休みを確保する方法が提案されています。

休みを計画的に取ることで、パフォーマンスを維持することができ、実際にトップアスリートも同様に休むことを重視しているという視点も提供されています。仕事が常に気になってしまう人に向けて、休みの日も予定として記載し、他の活動や時間と同等以上の優先順位を持つことを導入すれば、精神的なリフレッシュを行い、長距離走のように人生を走れるという教訓が得られます。

Text AI要約の元文章
働き方・生き方

ブロガーズ・コラム

仕事を気にして休めないなら、休むのも仕事だと思えばいい

サイボウズ式編集部より:著名ブロガーによるチームワークや働き方に関するコラム「ブロガーズ・コラム」。今回は、「休み方」をあらためて考えてみようと思います。ブロガーズ・コラム チーム4人でお届けします。最終回は朽木誠一郎さんです。

休むのが苦手だ。

「苦手」といっても別に、もっと働きたいというわけではない。できれば私はずっと、ベッドで漫画を読んでいたい。近年のジャンプは最高である。

だからこれは「休むのが苦手」というよりは、「休むのが得意じゃない」という意味。きっとヘタなのだ、休むのが。だって、休んでいても仕事のことが気になってしまう。すると、土日でもなんだかんだ、手を動かしてしまっている。

そんな私にとっては、有給なんて一番、精神的によくない。外に出ようものなら「今この社会で自分以外の多くの人は働いている」ということを嫌が応にも意識させられるし、そうなったらもう落ち着かない。

結果的に、疲れが残る。休みの日はあっても、ずーっと働いている感覚になるので、かえって生産性が下がる。これは矛盾だ。もっと休むのが上手になりたいぞ、ということで目下、試行錯誤をしている。

あっ、そういえば。ずいぶんとおひさしぶりです、朽木誠一郎です。

「1週間ほど有給を取ってバリ島に行きます」みたいに凛として休める人が、私はうらやましい。しかし、ただうらやましがっている私ではない。まだまだその域には達していないけれど、いくつかの工夫のおかげで、最近はズルズル仕事をしないようにしているので、それを紹介したい。

私と同じような「休むのが苦手」な人の、参考になればうれしいです。

休むのが苦手なのは、何かと比較することで生まれる「相対的な不安」があるから

そもそも、なんで「休むのが苦手」なんだっけ。まずはそこに向き合ってみる。

すると、自分の中に2種類の理由があることに気づく。1つはポジティブで「できるだけ先にやっておくと後で楽になる」から、もう1つはネガティブで「休んでいると置いていかれそうで怖い」から。

こうやって並べてみると「できるだけ先にやっておくと後で楽になる」と「休んでいると置いていかれそうで怖い」は、なんだか裏表の関係のようにもみえる。要するに、どちらも「不安」があって、それを解消したくて休みの日にもパソコンを開いちゃう、ということだ。

そしてその不安は、「来週は今週よりゆっくりしたいから」とか「周りに優秀な人が多いから」とか、何かと比較することで生まれる「相対的な」ものである。

なるほど、たしかにこの不安は、自分だけでコントロールできない。直接的な解決策がない。だから、つい「できるだけ仕事をしておこう」みたいな発想になりがちだ。

イーロン・マスクじゃない私たちは

この、自分以外の何かと比較することで生じる「相対的な不安」が理由で休めない人は、何を意識したらいいのだろうか。

まずは、単純に「体が持たない」ということを意識しよう。私も20代の頃は、連日徹夜をしても平気だった、ような気がする。

けれど最近、休まないと仕事のパフォーマンスが落ちるようになってきた。徹夜とかツライからふつうに無理。上手に休むというのは、仕事の質を上げるためにも必要なのだ。これ、言われたことあるし、聞いたことあるだろうけど、昔はわかんなかったんだよね。今はわかります、まじ真理。

忘れてはならないのが、生きていく限り仕事はずーっと続いていくっていうこと。人生が短距離のレースならいいかもしれない。そう思い込んでなんとか走りきって、でも、すぐにまた新しい短距離のレースが始まったら? 人生がその繰り返しなのだとしたら? 長距離走を覚えた方が、人生で走れる合計の距離は長そう。

そういう意味では、だ。「優秀な人になるために休みの日でも仕事をする」っていうのは、むしろ優秀な人からかけ離れていくやり方なのかもしれない。トップアスリートが「休むのも仕事」と言うのは、無理して練習しても意味がないことを知っているからだ。そう、だから休みの日に仕事をするのは、少なくとも自分にとって、意味がない。

ちゃんと休んで、パフォーマンスをしっかり上げている人の方が、優秀なのだと私は思う。もちろん、例外みたいな人はいるだろう。これはあくまで、イーロン・マスク(※)じゃない私のような人に向けたアドバイスである。

※テスラ社のCEO(最高経営責任者)で、めちゃくちゃ働く人。

そうだ、バリ島に行こう

とはいえ、実際に休み慣れしていない人はどうしたら休めるの、っていうのが次。

ヒントになったのは、前述の「休むのも仕事」だ。

そう、仕事を気にして休めないなら、休むのも仕事だと思えばいい。そうすると少なくとも、周囲と比較しての不安みたいなものは消えるから。

この発想の利点は別にもあって、休みの時間を仕事用のGoogleカレンダーで押さえるようにした。たとえば、目標退勤時間以降は予定をブロック。すると、残業は遅刻と同じになる。

不思議なもので、「休む」をちゃんと「予定」として捉えると、だらだら仕事をするというのは約束違反なのだ。もちろん、休日には仕事の予定を入れない。あくまで、「休む」予定を入れる。それはたとえば書店に行くとかイベントに行くとか、仕事につながるものかもしれないが、意識はあくまで休みであると切り替える。

結局、プライオリティーの問題なのだ。仕事が気になる=他の活動よりも優先順位が高い、ということだから、どうしても仕事をしてしまう。そこで、「休むのも仕事」と、プライオリティーを一気に(自分にとっての)最上位に引き上げてあげることで、私はようやくある程度、休めるようになった。

やりすぎだと思うかもしれないが、休むのが苦手ならこれくらいやった方がいい。だって、そうでもしないと、この時代は本当に休みにくい。休日でもGmailやSlackがサービスを停止するわけじゃないし、大きなニュースというは突然に飛び込んでくるものだ。

気を許すと仕事をしだしてしまう、そういう習慣が染み込んでいる人はいないだろうか。転機は「ずっとこのままでも平気?」と自分に問いかけてみることだ。自信を持って「平気」と答えられるなら、そのままのスピードとインターバルで、走っていけばいい。

もし「しんどい」と思うなら。そろそろゴールを見据えて、ペース配分、つまり休み方を考える時期なのだ。

私も今年の夏あたりに、1週間ほどバリ島に行ってきます。

イラスト:マツナガエイコ

2018年3月15日会社員が嫌なのではなく「週5日拘束されるのが辛い」だけ。だから働き方を変えてみた
2018年3月 7日休み中も仕事に追われていたわたしが、「肉体」と「精神」どちらも休ませる方法を習得した話
2018年2月28日「休みの日に何をしていいかわからない」は、人生のリスク

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執筆

ライター

朽木 誠一郎

地方の国立大学医学部を卒業後、新卒でメディア運営企業に入社。その後、編集プロダクション・有限会社ノオトで基礎からライティング・編集を学び直す。現在は報道機関に勤務しながら、フリーライターとしても執筆中。

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撮影・イラスト

イラストレーター

松永 映子

イラストレーター、Webデザイナー。サイボウズ式ブロガーズコラム/長くはたらく、地方で(一部)挿絵担当。登山大好き。記事やコンテンツに合うイラストを提案していくスタイルが得意。

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