サイボウズ株式会社

自由な働き方を実現するサイボウズで、グループウェアを禁止してみたら不安でたまらなくなった

この記事のAI要約
Target この記事の主なターゲット
  • 大学生
  • 就職活動中の学生
  • IT業界に興味のある人
  • グループウェアを知らない一般人
  • サイボウズに興味がある学生
Point この記事を読んで得られる知識

この記事を読み終えると、サイボウズという企業がどのようにグループウェアを活用しているか、そしてその重要性に関する深い理解を得ることができます。サイボウズはグループウェアの開発会社であるにもかかわらず、それについての理解が乏しい学生が多いことに対する問題意識から、インターン生が実験を通じてグループウェアの役割と効果を再認識するプロジェクトを行いました。

インターン生たちは、1日グループウェアを使用しないで仕事をする「グループウェア断食プロジェクト」を実施しました。この実験を通じて、グループウェアがどれほど便利で業務において重要な役割を果たしているか、さらに心理的安全性をどのように提供しているかを体感しています。グループウェアを使用しないことで、業務効率の低下や心理的な不安感などを経験し、情報共有やチームワークの向上におけるグループウェアの不可欠さを再確認しました。

この記事では特に、学生がどのようにしてグループウェアを理解し、どのように実践の場でそれが価値を持つのか、また、実際の業務における使用例や社内コミュニケーションの場面での具体的な利点について詳細にわたって解説されています。

Text AI要約の元文章
サイボウズ

インターン大学生の疑問

自由な働き方を実現するサイボウズで、グループウェアを禁止してみたら不安でたまらなくなった

「サイボウズはグループウェアを開発している会社だということを、学生にはあまり知られていないのではないだろうか」

そんな不安を抱えていた人事新卒採用担当の綱嶋さんは、サイボウズ式編集部で働くインターン生に相談してみました。

サイボウズに興味のある学生さんに「グループウェア」を知ってもらうにはどうしたらいいか。

そこでインターン生たちは、そもそもグループウェアとは何か、自分たちの業務にどれだけ役に立っているのか考えるための実験をすることにしました。その名も「グループウェア断食プロジェクト」。グループウェアの使用を1日禁止するという内容です。

グループウェアの便利さや、安心感。自分たちが想像していた以上に、グループウェアの存在が大きかったことを実感したインターン生たちが、実験から感じたこと、考えたことについて語りました。

インターン生もはじめはグループウェアを知らなかった

鈴木
今回「グループウェアを使わないでチームで仕事する」っていう実験をしてみたんですけど、そもそもみんなはサイボウズに来るまで、グループウェアっていうものを知ってました?
津川
うーん、ほとんど知らなかったかも……。

私も。

鈴木
実は自分も(笑)。サイボウズってグループウェアの会社だから、本来は知っておくべきだったと思うんですけどね。

鈴木健斗(すずき・けんと)。サイボウズ式インターン生。2018年3月入社。グループウェアに対する最初の印象は「情報の砂漠」

柳下
そもそも学生生活でグループウェアを使う機会ってありますか?。

柳下桃子(やぎした・ももこ)。サイボウズ式インターン2年目。グループウェアに対する最初の印象は「PCの中に広がる仮想世界」

鈴木
単に友だちとコミュニケーションをするだけだったら、チャットアプリやSNSで事足りますよね。

でも自分は、チームで共通の理想に向かって何かをするためには、グループウェアが必要になると思っていて……。
津川
どういうことですか?

津川 朋子(つがわ・ともこ)。サイボウズ式インターン生。2018年3月入社。グループウェアに対する最初の印象は「使い方が難解な辞書」

鈴木
例えば自分は、大学でダンスサークルに所属していたんですよ。そこでは“みんなでひとつの舞台に出て踊る”という目標を達成するために活動するんですが、一筋縄ではいかない。

例えば、練習するために、みんなで予定を合わせたり、曲決めをしたり、衣装をつくったり、と限られたスケジュールのなかで様々なタスクを、分担してこなしていかなきゃいけないんです。
柳下
確かに分担するタスクが多いですね。
鈴木
しかもタスクをこなすだけでなく、踊る曲などはお互いに議論して決めなきゃいけないこともあります。

そんなタスクの分担や議論を上手くこなすためのツールとして、グループウェアは有効だなと思います。
佐藤
それは、チャットアプリとかでは厳しい?

佐藤萌音(さとう・もね)。サイボウズ式インターンから今年4月に新卒として入社。グループウェアに対する最初の印象は「通知の山」

鈴木
チャットアプリって、ひとつのタイムラインで流れるように会話が進んでいきますよね。友だちとの気軽なコミュニケーションに使うぶんにはスピード感があっていいんですよ。

でも、サークルだと「曲は何がいい?」「衣装はどうする?」といった複数のトピックが1つのタイムライン上に混在してしまい、「あれ? あのときのやり取りはどこだっけ」となってしまうんです。
津川
なるほど、だから複数のタイムラインをつくれたり、これまでの議論を残せたりするグループウェアが有効だと思えたんですね。
佐藤
サイボウズの社内の場合、議論の場だけではなく、社内SNSとして、「今は〇〇をしてるよ」といった感じでつぶやいている人も多いですよね。

分報というスレッドで自分の居場所や作業状況などをつぶやく人も

鈴木
そうした、つぶやきや会話がオンライン上で自然に流れていく「フロー型」のコミュニケーションと、情報やマニュアルを整理したうえで蓄積できる「ストック型」の両立ができるのがグループウェアの良さですよね。

自分はサークルに入っているとき、グループウェアの存在を知らなかったのですが(笑)。

「チームワークの会社」だと思って入ってきたのに、寂しかった

津川
実は私、サイボウズでインターンを始めたばかりの頃はすごく寂しかったんですよ。
鈴木
寂しかった?
津川
「チームワークを重視している会社」だと思って入ってきたから、みんな仲が良くて、めちゃくちゃ声を掛けあっているんだろうな、と想像していたんです。

でも入ってみたら、直接人と話す機会がほとんどなくて(笑)。1人で8時間、ひたすらパソコンに向かい合って帰ることもありました。
佐藤
それ、わかります。私はサイボウズの営業系の部署でもインターンをやっていたけど、同じ社内でもサイボウズ式編集部は本当に直接会話しないイメージがある……。
柳下
「わからないことがあったらshikipedia(シキペディア)(*)を見てね」とか。

(*)サイボウズ式編集部の業務マニュアルやノウハウをまとめたアプリ。メンバーはいつでもオンラインでアクセスできる

それぞれのマニュアルのレコードには、読めばわかるように詳しく仕事の方法などが書かれている

佐藤
そうそう! それで業務を直接教えてもらうことが少なくて、最初は戸惑ってばかりでした。
津川
オフィスのチームの島には、10人分の席があるのに、自分1人しかいないときもあるし。
鈴木
たしかに、「人口過密都市の東京にここまで人がいない場所があるんだ」と思うくらい閑散としているときもありますね。
佐藤
でも、オンラインではすごい量のコミュニケーションが飛び交っているんですよね。1週間出社しないと、自分宛の通知だけで100を超えていることもありましたし。そこにも衝撃を受けました。
津川
最初、オンラインだけのコミュニケーションに慣れていなくて、もっと直接会話したほうがいいんじゃないかと思っていました。グループウェアってそんなに便利かなと疑問だったんです。

ちょっとした日常会話やつぶやきがオンライン上で行われることもよくある

グループウェアをやめたら、業務に支障が出ただけでなく、心理的安全性が失われた

鈴木
ずっと業務でグループウェアを使っていると、実際どのくらいグループウェアが便利なのかわからなくなるんですよね。
佐藤
そこで、やってみたのが「グループウェア断食プロジェクト」ですね。鈴木さんはかなりきつかったんじゃないですか?
鈴木
きつかったです……。

グループウェア上でできていたやり取りができず、いろんなことを決めたり共有したりするときに、いちいち集まらないといけない。なので会議が長引いてしまった気もします。
柳下
逆に私は、「こうやってみんなでゆっくり集まれる機会は少ないからうれしい!」と、はじめは思っていました(笑)。

でも、たしかに長かったですよね。3時間くらい企画の話し合いをしていましたし。
鈴木
あと、自分はグループウェアを奪われて、パソコンを閉じた瞬間に不安に駆られました。心理的安全性が失われた感じで。
津川
そんなに……? どうしてですか?
鈴木
「自分が仕事をしているんだ」ということを、人に伝えられなくなったからだと思います。自分も、他の人が何をやっているのかわからなくなっちゃう。
佐藤
たしかにグループウェアの中だと、コメントや履歴が見られるので、誰がどんな仕事をしているのか常にわかりますよね。 

通知欄には他の人のつぶやきや仕事の状況、連絡などが流れてくる

鈴木
そうなんです。グループウェア上では、町の広場のようなお互いが見えるようなところで会話や業務をしているような印象なんです。でもグループウェアがないと、他の人から見えないトンネルの中で仕事をしているみたいで。

グループウェアがきっかけではじまるリアルなつながりもある

鈴木
さらに、グループウェアで「思考の過程」も共有できることが大きいと感じます。

自分はインターンを始めてからまだ1本しか記事をつくれていないんですが、いろいろな企画を考え、動いている過程も含めて評価してもらえることがうれしいんです。だからやっぱり、これがなくなるときつい……。
津川
たしかに、私は、記事の企画を考える過程でグループウェアにコメントや「いいね」をもらったりすると、とても励みになるんです。「周りの人にも興味を持ってもらえているんだ」と感じられるから。 

そうしたコミュニケーションがなくなってしまう不安は大きいですね。

インターン生津川の企画にコメントをつけたことを知らせ、その頑張りをたたえるインターン生たち。

佐藤
いろいろな人といつでも企画の相談や議論ができるのは、とてもいいことですよね。そのつながりでリアルな場面でも、思いもよらない人から声をかけてもらえることもあるんですから。あれはグループウェアでつながっているからこそだな……。
津川
そういう意味では、みんなの会話が自然と流れてくるグループウェアって、やっぱり必要ですね。

私が最初に感じていた寂しさは、グループウェアでのコミュニケーションの効果を知らなかったからかも。
佐藤
サイボウズの自由な働き方も、そうしたことを理解していないと実現できないのかもしれませんね。
柳下
グループウェアがどういうもので、なんのために使うのかわからないと、サイボウズの理念や会社の事業も理解できないですからね。
鈴木
たしかに。

「自由な働き方をしたい」と思っても、それって自分の都合だけを考えていたら実現できないんですよね。

どうすればチームワークを向上させて、自分もみんなも自由に働けるようになるのか。僕はグループウェアを知ることを通じて、そんなことを考えるようになりました。
柳下
ということで、インターン生による実験企画を行ってみたのですが、相談していただいた課題は解決しそうですか?
綱嶋
ちょっとTwitterでつぶやいただけなのに、グループウェア断食プロジェクトまでしてくれるとは……!
楽しく安心して働けるチームをつくるためにグループウェアが必要であるというメッセージは、サイボウズに興味を持ってくださる学生さんにも、きっと届くんじゃないかと思います。ありがとうございました!
執筆・多田慎介/撮影・尾木司/企画編集・サイボウズ式インターンチーム

タグ一覧

  • インターン生
  • グループウェア

SNSシェア

  • シェア
  • Tweet

執筆

ライター

多田 慎介

1983年、石川県金沢市生まれ。求人広告代理店、編集プロダクションを経て2015年よりフリーランス。個人の働き方やキャリア形成、教育、企業の採用コンテンツなど、いろいろなテーマで執筆中。

この人が書いた記事をもっと読む

撮影・イラスト

写真家

尾木 司

web・雑誌・企業・個人様を中心に撮影を承っています。

この人が撮影した記事をもっと読む

Pick Up人気の記事