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PTA広報紙を電子化したった(6)──コデラ総研 家庭部(102)

この記事のAI要約
Target この記事の主なターゲット
  • PTA関係者
  • 教育関係者
  • テクノロジーに関心のある保護者
  • 学校広報担当者
  • 電子化に興味がある人
Point この記事を読んで得られる知識

この記事を読むことで、PTA広報紙の電子化という試みについての過程や効果を知ることができます。具体的には、LINE@を利用して電子的に会員に情報を届ける方法を採用し、その結果として購読者数がどのように増加したかを理解できます。また、印刷物の広報紙と比較したときの電子化の利点や限界についても言及されています。例えば、購読者数の増加が口コミでの広がりによるものであることや、紙の形式的なリーチ率と実際の読まれる率の違いなどについて知ることができます。さらに、電子化の取り組みが広がりを見せ、近隣の学校からも興味を持たれている現状や、電子化に伴うPTAの運営における効率化と、その運用方法についても触れています。また、今後の課題として、この方法論のマニュアル化やLINE以外のサービスが台頭した際の対応策について考える必要があることも示されています。さらに、紙の広報紙を頼んでいた出版社が電子化に関する研究を始めたことについても言及されており、広報媒体の変化とそれに対する業界全体の動きについても知識を得ることができます。この記事の読者は、PTA活動や学校広報の電子化に関する実践的な情報を得ることができ、より効果的な広報活動のヒントを得られるでしょう。

Text AI要約の元文章

tech

PTA広報紙を電子化したった(6)──コデラ総研 家庭部(102)

テクニカルライター/コラムニストの小寺信良さんによる「techな人が家事、子育てをすると」というテーマの連載(ほぼ隔週木曜日)の第102回(これまでの連載一覧)。今回のお題は「PTA広報紙を電子化したった(6)」。

文:小寺 信良
写真:風穴 江(tech@サイボウズ式)

LINE@を使った記事作成の練習も終わり、2017年10月から実際の記事制作に入った。すでに夏休み中や9月中に取材したものがあり、ネタとしては困らない。

一方で、どうやって会員に購読を促していくかの手段を考える必要がある。今回はもっともシンプルな方法として、電子化実験の概要とQRコードを記載したプリントを保護者向けに配付する、という方法を取った。なぜこうした電子化が必要なのか、その背景などはプリントには書き切れないので、LINE@の1つのエントリーとして、QA方式で記載しておいた。

中学生ぐらいになると、なかなかプリントを親に渡さない家庭が出てくるものだが、配付したその夜からすぐに100人ほどが購読者となった。うちの中学は家庭数としては700弱あり、滑り出しとしてはまずまずだろう。

その後3日ぐらいで170名ぐらいの購読者となったところで、伸びが鈍化した。その後2カ月ほど様子を見ていたが、徐々にではあるが増え続けている。何日も経ってからプリントが発掘されるという線は考えられないので、おそらくクチコミベースで増えているのだろう。11月末の時点で、購読者数は約270となった。

分母が700名として、270名ということは、38%程度である。紙の出版においても、PTA広報紙をちょっとでも一読してくれる割合から考えれば、4割弱のリーチ率はまあそんなものかなぁといったところだ。

ただ、1度しか告知していないというのでは、アプローチとしては心もとないだろうということで、12月にもう一度QRコードを載せたプリントを配付した。また教頭先生からも、学校からの緊急メールシステムを使って、プリントを見るよう呼びかけていただいた。

これのおかげでまた一気に購読者が増え、現在12月末の時点で376名である。割合で言えば約54%といったところだ。これぐらい購読者がいれば、広報紙としてはまずまずの数字ではないだろうか。

もちろん、紙なら形式的にはリーチ率100%だと言えるかもしれない。だが現実には手元に届いても、見もしないで捨ててしまう保護者も多い。特に内容が目を引くものでなければ、なおさらだ。こう言っては失礼だが、校長先生や会長の挨拶文などを、喜んで読む人がそれほど多いとは思えない。それよりも写真がメインで、PTAの活動の様子を取材したエントリーがタイムリーに届くほうが、楽しいだろう。

拡がる電子化の輪

この取り組みは、まだ実証実験である。2017年12月まで記事を投下し、年明けに会員向けにアンケートを実施、感想や評価などを聞いたうえで、続行するかどうかを決定する。

もちろんアンケートの結果、そもそもLINEというサービスについて嫌悪感を持っているとか、PTAのオフィシャルな活動に民間企業の広告ツールを使うのはいかがなものか、といった意見も出ることは想定内だ。そもそもこうしたアンケートで強い意見を述べるのは、ネガティブな反応を示す人たちである。まあいいんじゃないの、という人は、特にリアクションがないのが普通であり、こうしたサイレントマジョリティの票読みを見誤らないようにしなければならない。

このやり方は、すべての人が満足する方法ではないだろう。だが運用のハードルの低さや速報性、コスト面などで、少なくともPTA役員側からはこの方法の評価は非常に高い。

近隣の学校PTAで作る連絡協議会でも、本校のLINE広報紙が話題になり、こうした方法を自校にも取り入れたいとして、近隣の小学校や中学校のPTA会長からオファーがあった。年明けに、方法論について説明会を実施することになっている。

同時に、筆者はインターネットユーザー協会代表理事として、日本全国の小中高にインターネットリテラシーに関する講演を行なっている。その際に、現地のPTAの役員の方にこの取り組みの話をして、実際のLINE広報紙を見せると、うちでも是非やってみたいというお話をいただく。むしろリテラシー授業よりも、今後はそっちの講演のほうが増えるかもしれない。

実はその一方で、これまで紙の広報紙制作を請け負っていたローカル出版社でも、広報紙の電子化についての方法論を研究し始めており、営業に回り始めているところだと聞く。うちの中学にはまだその話はきていないが、どういう方法なのか聞いてみたいものである。

次回は、アンケートの結果もお伝えできるだろう。加えて今後の課題は、この方法論の「マニュアル化」である。そこには、LINEというサービスが斜陽になり、別のサービスが台頭してきた場合に備えて、この方法論の「辞め方」も決めておく必要がある。

PTAの運用論は時々一般紙でも話題になるところだが、会長になってズバッと大鉈をふるうのは、抵抗もあり大変だろう。むしろこうした細かいところから徐々に近代化を進めていくというアプローチが正しいんじゃないかと思う。(つづく)


本連載では、読者の皆さんからの、ご意見、ご質問、取り上げてほしいトピックなどを、広く募集しています。編集部、または担当編集の風穴まで、お気軽にお寄せください。(編集部)


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