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「当たり前」が揺らぐ状況は、自分らしい人生を踏み出すチャンスでもあるんです

この記事のAI要約
Target この記事の主なターゲット
  • 社会人
  • 転職希望者
  • キャリアチェンジを考えている人
  • 働き方改革に興味のある人
  • 個人の成長を目指す人
Point この記事を読んで得られる知識

この記事は、働き方や生き方が急速に変化している中で、自分らしい人生を歩むためのチャンスをどのように捉えるかに関するものである。社会の変化によって、従来の常識や当たり前とされてきた前提が崩れ、新しい生活様式が求められるようになったことで、多くの人が精神的に不安を感じていることが指摘されている。

しかし、この変化は自分の価値観を見つめ直し、新たな生き方を模索するチャンスとしても捉えられる。記事では、自分の感情や生活における「心地よさ」や「願い」に目を向けることによって、何が本当に自分にとって重要なのかを理解するプロセスが重要であると提案されている。そして、制約を取り払った中で自分が本当に望むものを描き、それに近づく方法を探ることが必要であると述べられている。

また、人間関係のつながりの重要性を再認識し、他者との関係性を通して自分自身を理解することも重要だとしている。組織やリーダーシップの面では、個人の変化をサポートする体制づくりが求められ、各人が自らの役割や価値を再定義しながら、新しい環境に適応していく姿勢が重要であることが強調されている。これを実現するための具体的なステップとして、自分の状態把握や願望の明確化、そして行動計画の策定が示されている。

Text AI要約の元文章
働き方・生き方

「当たり前」が揺らぐ状況は、自分らしい人生を踏み出すチャンスでもあるんです

日常が目まぐるしく変化する状況では、今までの思考の枠組みでは乗り越えられないこともあり、 適応できずに悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

今回は、オンラインカウンセリング・コーチングを行う株式会社cotree/リーダー向けのコーチング習得プログラムを提供する株式会社コーチェットの代表を務める櫻本真理さんに、「変化と不安の時期に、自分らしい人生を歩むためにできること」についてコラムを執筆いただきました。

新型コロナウイルス感染症により、テレワークやオンライン教育など新たな生活様式が求められるようになった現在。

こんなにも急速に毎日の「当たり前」が揺らぐことになるなんて、誰が予想していたでしょうか。戻ったのか戻らないのかわからない「日常」の中で、安定を維持するのに苦労している方も多いのでは。

「変化」はそれ自体がストレスに直結します。生活リズム、家族関係、コミュニケーション、労働環境。これらの新しい環境やリズム、関係性に適応するには、大きな心理的エネルギーが必要になります。

さらに、「変化」には「不安」が伴います。社会はどうなっていくのか、自分の仕事はどうなっていくのか、経済的には大丈夫か、これから何に取り組んでいけばいいのか。そうした「不安」も相まって大きなストレスとなり、社会全体として身体的・心理的不調を抱える方も多いように思われます。

社会前提が大きく変化し、先行きが見えづらいこのときに、適応に苦労し、悩むのは当然のことです。一方、この状況を前向きにとらえるなら、今までの枠組みがことごとく外れていくこの時期は、一人一人が自分を見つめ直し、変化していく「チャンス」でもあるはず。

ただ単に変化に身を委ねて「変わることを強いられる」のではなく、「自分らしく、よりよく生きるための機会」と前向きにとらえてみてはいかがでしょうか。

環境の変化のなかでみえてくる、あなたが本当に大切にしたいものとは?

今回の環境変化でわかったことは、今まで「当たり前」だと思っていた「こうあるべき」「これはしかたない」といった前提の多くが幻想だったということです。

例えば、仕事の仕方。今までは、通勤電車も、朝から晩までオフィスに拘束されることも、ミーティングのために1時間移動することも「しかたない」ことだと思っていた。でも意外とミーティングはオンラインで機能するし、環境を整えればテレワークでも効率よくできる仕事はたくさんある。

紙の書類への捺印待ちや上司の仕事が終わるまでの残業など……。「本質的な価値にならないこと」にいかに時間を取られていたかに気づくとともに、「削ぎ落とされてしまえば、自分の仕事のどこに価値があったのかわからない」と愕然とした人もいるかもしれません。今までは目の前の業務をこなすので精一杯だったところから、立ち止まって自分の仕事の価値の本質がどこかを問い直した人も多いのでは。

どこでも仕事ができるとなれば、住まいの選択肢も広がります。家賃の高い都心に住む必要はなく、田舎でも、海外でも、どこからでも仕事ができるようになるかもしれません。

交流会や飲み会も、なくても差し障りないことに気づいた人も少なくないでしょう。本当に大切な話はオンラインでもできるし、お酒や食事をしながら過ごさなければいけない理由もない。

家庭で過ごす時間が増えて、生活のあり方や家族との関係性を見直す機会にもなりました。家族との時間を取れる幸せを、改めて噛み締めた人もいるでしょう。

今までは「しかたない」「ほかに方法はない」「諦めざるをえない」と思い込んでいた現実が、急に「変わりうるもの」としてとらえ直されて、「あ、こんなに心地よい暮らし方がありえるんだ」と可能性に開かれた時期にもなりました。

当たり前だと思っていた前提が当たり前ではないと気づいたとき、問いかけられるのは「それで、自分はどうしたいの?」ということです。

これまで「しかたない」で道を選んできた人にとっては、「自分はどうしたい?」と選択を迫られることは苦しいことかもしれません。でも、環境変化とともに仕事のやり方も、住まう場所も、付き合う人も選びやすくなった今、「自分はどうしたいのか」を軸にした「選択」や「価値観」がとても大切になってきています。

より自分らしい人生を歩むための3ステップ

自分らしい人生を歩むためには、自分との対話を重ねていく必要があります。その際には、以下の3つのステップを意識すると良いでしょう。

①自分の「今の状態」を知る

「自分はどうしたいのか」を考える前に把握すべきなのは、「今、自分はどういう状態にあり、どんな価値観を持っているのか」です。我慢することに慣れてしまって、自分は何が好きでどうしたいのか、気づけなくなってしまっている人もいるかもしれません。まずは、今の自分の声を聞くことから始めてみましょう。

・どんなことをしていると心地いいのか

・どんなときにワクワクするか

・今の生活の好きなところ、変えたいところは何か

・誰に喜んでもらえると嬉しいか

・どんな人に憧れるか

ネガティブな要素を客観的に挙げてみるのもいいでしょう。

・どんなときに苦しいと感じているか

・どんな不満を持っているか

・何をしているときに気分が落ちるか

自分の価値観に気づくヒントは日常の中にあります。日々の中でも「嬉しい」「悲しい」「苦しい」「気持ちいい」など、自分の感情や身体の感覚に目を向けて、自分の「状態」を意識する時間を取りましょう

②制約を取り払って「願い」を知る

「どんなときに心地いいか」から想像を膨らませてみたり、「どんな不満を持っているか」の裏側にある価値観を探してみたりすると、「自分はどうしたいのか」につながる「願い」を知ることができます。

例えば、「きれいなものを見ているときに心地いい」のであれば、今までにどんなものをきれいだと感じたことがあるか、できるだけたくさん書き出してみましょう。「成長を感じられない」ことが不満なのであれば、「どんな風に成長できると理想的なのか」と妄想を膨らませてみましょう。

また、あらゆる前提が揺らいでいる今はまさに「何の制約もなかったら、どんな暮らしをしたい?」と自分に問いかける絶好のチャンスです。どんな場所で、どんなスケジュールで、どんな体験をしたいのか。自分が望む理想の暮らしを描いてみましょう。

知らず知らずのうちに諦めていただけで、実は「願い」をたくさん持っていたことに気づくかもしれません。

③「願い」に近づくための一歩を考える

制約を取り払った「願い」が明らかになったら、何が阻害要因になっているのか、それを解決するためのアクションは何かを考えてみましょう。

例えば「もう少し時間的にゆとりを持って暮らしたいけど、お金のことを考えると今の仕事はやめられない」なら、「今までほどお金のかからない暮らし方をしながら、ゆとりを持つ方法はないだろうか?」と考えてみる。「自分の趣味を仕事にしたいけど、そんな才能はない」と思っているのだとしたら、「すぐにお金を稼ぐことは難しくても、できたものをもらって喜んでくれる人はいないだろうか?」と考えてみる。

副業やシェアハウスなど、仕事や住まいにグラデーション的な選択肢が増える中で、「仕事か趣味か」「やるかやらないか」という二択にとらわれる必要はありません。「今ある制約は本当か?」「制約があるとしたら、制約の中でも1%だけ自分の願いを叶える方法はないか?」と問い直してみましょう

変化のときにこそ、「つながり」を取り戻そう

ここまで、自分の「好き」や「願い」をとらえ直すことを考えてきましたが、もう1つ大切なのは、それを「つながり」の中で実現していくということです。

「自分らしさ」は、一人で内面を見つめているだけではなかなか気づくことができません。「自分らしさ」を発見することは「自分は、ほかの人とこんなことが違うんだ」と気づくことでもあります。

例えば、ほかの人よりも上手にできること、ほかの人より好きなこと、ほかの人の役に立てること、助けを必要とすること。人とのつながりの中で見つけられる「自分らしさ」があります

新型コロナウイルス感染症に伴う生活変化は、人間関係の価値も明らかにしました。自分にとっての重要性を改めて感じた人、逆につながり続ける必要がなかった人。自分がどんな関係の中で暮らしていきたいかを改めてとらえ直し、「つながりの中の自分」を再定義していく時期なのかもしれません

環境や自分自身の変化とともに足場が揺らぎ不安定になる時期を、1人きりで進む必要はありません。周囲の人からフィードバックを受けたり、承認を受けたり、支えてもらいながら進んでいくことで、少しでも安心して変化に向き合うことができるでしょう。

組織やマネジャーとしては、そんな個人の変化を支える姿勢も大切になるはず。改めて、会社として目指している場所はどこなのか、そんな中で何が譲れないことで、何を個人に委ねることができるのか。1人1人の個性をとらえながら、組織の目的を再定義し、多様になっていく生き方の可能性を支え合うためのマインドセット・仕組みづくりが大切になるタイミングです。

わたしが経営するcotree/コーチェットで言えば、出勤時と退勤時にメンバー同士が「今日の気分は?」「週末を気持ちよく迎えるために今日できそうなことは?」など、日々の仕事や生活に関する問いを投げかけ合う時間を設けています。

そうすることで、メンバー同士の変化や表情を以前よりもしっかりと感じ取ることができるようになりました。結果、Zoomでの雑談や他チームとの連携などいろんなコミュニケーションを試しやすくなりました。

カウンセリング・コーチングのサービス自体も、完全オンラインに移行することで、時間帯の自由度が高まり、使えるツールも増え、生産性も大きく上がりました。オンラインを前提にサービスを設計することができるので、変数が減って価値も高めやすくなったように思います。

わたし自身の時間の使い方も大きく変わりました。一週間ほど富士山の麓の宿を借りて、そこからリモートワークをすることも。環境を変えることで視点や思考の制約が取れ、想像できる範囲が広がるように感じます。

例えば、ビルが高さを競い合う東京では「生き延びるための戦い」のように見えていた経営も、目の前に豊かな自然が広がる田舎では「村づくり」のように思えてくる。環境の力は「場の捉え方」にも大きな影響を与えます。

社会が大きく変化する中で、「自分」はどんな環境に身を置くのか。どう変化するのか。「組織」はどう変化するのか。改めて棚卸しをして「自分らしさ」に向き合いながら、新しい環境に適応するだけでなく環境自体を作っていく、そして「つながりの中の自分」を発見する姿勢が求められているのではないでしょうか。

企画:神保麻希(サイボウズ)/執筆:櫻本真理/編集:野阪拓海(ノオト)/イラスト:かざまりさ
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執筆

ライター

櫻本 真理

2014年に株式会社cotree、2020年に株式会社コーチェットを設立。両社の代表取締役。NPO法人Soar理事、株式会社CAMPFIRE社外取締役としても活動しています。

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編集

ライター

野阪 拓海

コンテンツメーカー・有限会社ノオトのライター、編集者。担当ジャンルは教育、多様性など。

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