サイボウズ株式会社

きれいごとだらけのSDGsについて考えたら、これからの企業のあり方が見えてきた──PIVOT竹下隆一郎×サイボウズ青野慶久

この記事のAI要約
Target この記事の主なターゲット
  • 企業経営者
  • 企業のSDGs担当者
  • ビジネスリーダー
  • 社会貢献に関心がある個人
  • 企業の理念やビジネスモデルに興味がある人
Point この記事を読んで得られる知識

この記事は、SDGs(持続可能な開発目標)と企業経営の関連性について、PIVOTの竹下隆一郎氏とサイボウズの青野慶久氏の対談を通じて探るものです。多くの企業経営者はSDGsの具体的なメリットが分からない、どこから始めるべきかわからないとの声をあげていますが、竹下氏は企業が社会を変える重要な時代に入ったと説き、その必要性を強調しています。青野氏も、企業が社会貢献を通じていくつもの課題を解決することが、今後の持続可能な成長のカギとなると述べています。国が果たす役割が減少している中で、企業が持つ影響力が増している現代において、SDGsを単なる表面的な「きれいごと」ではなく、長期的なビジョンとして捉え直す必要があります。

また、企業が社会変革を担うことができる理由として、少数の賛同者でもビジネスを成立させられる点が挙げられています。大規模な組織よりも迅速に意思決定が可能な企業が多く、持続可能な資本主義の実現を視野に入れることで、将来的なリターンを見込むことができるとしています。

さらに、SDGsの17目標は相互に関連しており、一つの企業や個人だけでは達成が困難であるため、企業間や国際的なパートナーシップの重要性が強調されています。変化する消費者の価値観や、企業のエコシステムへの移行が重要な時期にあり、その中で企業が長期的観点からどのように事業を進めていくかが問われています。これを背景に、持続可能性や社会貢献を視野に入れた経営が、企業の生存戦略として今後ますます求められるのだと結論付けられています。

Text AI要約の元文章
働き方・生き方

きれいごとだらけのSDGsについて考えたら、これからの企業のあり方が見えてきた──PIVOT竹下隆一郎×サイボウズ青野慶久

SDGsについて経営者からは、よく「メリットがわからない」「どこから始めていいのかわからない」「人手が足りない」といった声が聞こえてきます。SDGsはきれいごと、腹落ちしづらいというのが、多くの経営者たちの本音ではないでしょうか。

一方、PIVOT株式会社でチーフSDGsエディターを務める竹下隆一郎さんは『SDGsがひらくビジネス新時代』(ちくま新書)の中で、いま企業が大きな転換点にあることを指摘。

この考えにサイボウズ代表取締役社長の青野慶久も賛同し、企業のあり方を見直す重要性を唱えています。

SDGsを切り口に、ビジネスは今後どのように変化していくのか、その変化は企業にどんな影響をもたらすのか。お二人の対談を通じて、そのヒントを探っていきました。

これからは国ではなく企業が社会を変える

青野 慶久
竹下さんの著書『SDGsがひらくビジネス新時代』、とてもおもしろかったです! それでSDGsに寄せて竹下さんに、ぜひ聞いてみたいことがあって。
竹下隆一郎
ありがとうございます、何でも聞いてください!
青野 慶久
いきなりなんですが、僕が一番モヤモヤしているのが、企業が巨大な力をもつようになってきたいま、国や政治がどうなるのか、ということなんです。

たとえば、僕が国に対して訴訟を起こしている「選択的夫婦別姓」って、大抵アンケートを取ると国民の約7割が賛成しているんです。

でも、政治家が実現に向けて動かず、むしろ政治が足を引っ張っている状態で。僕たちは国というものを大事にしすぎている、期待しすぎていると思うところがあって。

一方、アメリカの民泊大手Airbnbがアフガン難民の再定住を助けるため、2万人に住宅を一時無料提供しているように、社会貢献をするカッコいい企業がどんどん増えてきています。

だったら、巨大な力をもつグローバル企業が頑張れば、国が果たす役割はいらなくなるのでは、と。そんなふうに思うんです。
竹下隆一郎
なるほど。たしかに、いまは企業がどんどん社会を変える時代になっていますよね。ただ、政治がある種の機能不全を起こしているのは、仕組みの問題だとも思っています。
青野 慶久
仕組み、ですか?
竹下隆一郎
はい。ざっくり言うと、国が何かを変えるためには、原則的に50%以上の賛同が必要となります。一方、ビジネスなら5%の消費者から賛同を得られれば、充分成立します

この考え方は、村上誠典さんという方が書いた『サステナブル資本主義』という本から学びました。

極端なことを言えば、最初は消費者の賛同がすぐ得られてなかったとしても、社内の人たちを説得したり、経営者が責任を持って舵を切ったりすることもできてしまう。

いまは変化にスピード感が求められている時代ですし、少人数でスピーディに意思決定できる企業のほうが、国よりも社会を変えやすいんです。

竹下 隆一郎(たけした りゅういちろう)。1979年生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒業。朝日新聞社、『ハフィントンポスト日本版』編集長などを経て、ビジネスコンテンツ・プラットフォームを運営するPIVOT執行役員・チーフSDGsエディター。世界経済フォーラム(ダボス会議)・メディアリーダー、ネット空間における倫理研究会委員、TBS系『サンデーモーニング』コメンテーター。近著に『SDGsがひらくビジネス新時代』(ちくま新書)

青野 慶久
となると、やはり今後は企業が社会を変える流れが広がっていくんでしょうか?
竹下隆一郎
そうですね。グローバル企業を中心にこの動きは加速していくと思いますし、実は社会貢献に取り組む多くの企業は、株価も評判も上がってきているんです。

そもそも投資家は、現在の利益よりも未来の利益に投資するもの。だからこそ、大きなビジョンを持って社会に貢献しようとしている企業のほうが、長期のリターンを上げてくれるだろうと期待できる

たとえば、家電メーカーが「もっと大きな画面のテレビをつくる」と言っているだけでは、先が見えてしまいますよね。

一方、Netflixのように「最高のストーリーを届け、世界中を楽しませる」という長期的なビジョンを掲げていれば、投資家への信用にもつながります。

きれいごとは長期的に社会のニーズを満たしていく意思表明

青野 慶久
ただ、長期的な目線で事業をしようとすると、短期的に損が出てくる面もありますよね。その点、グローバル企業はあまり考慮していないのでしょうか?
竹下隆一郎
それもありますね。でも、もっと大きいのは、インターネットが台頭してから「損して得を取れ」というビジネス戦略へ移行している点だと思います。

たとえば、Amazonは「インフラを取る」戦略のもと、当初は赤字を垂れ流し続けましたが、いまは大成功していますよね。

そういう意味では、SDGsに関しても「儲かるからやる」ではなく、「やったら後で何か新しいビジネスチャンスが生まれる」という発想で、グローバル企業は取り組んでいる気がします。
青野 慶久
SDGsは人類がずっと悩んできた大きな課題なので、その解決に取り組むとなれば、この先100年以上は儲かる企業になれる。世界の企業や投資家はそう考えている、と。

青野 慶久 (あおの よしひさ)。サイボウズ代表取締役社長。大阪大学工学部情報システム工学科卒業後、松下電工(現 パナソニック)を経て、1997年サイボウズを設立。2005年に現職に就任し、現在はチームワーク総研所長も兼任している。著書に『チームのことだけ、考えた。』(ダイヤモンド社)、『会社というモンスターが、僕たちを不幸にしているのかもしれない。』(PHP研究所)など

竹下隆一郎
はい。それに「テレビの画面を大きくしたい」と考える人は業界の関係者に限られてしまって少数ですが、「世界中を楽しませたい」なら、クリエイターや映像作品が好きな人など業界の「外」から多くの人が乗っかってくるはずです。

そんなふうに大きな目標を掲げて、共感を集め、巻き込んでいくのが、「インターネット経済」なんです。

そうした時代の流れを理解している“新しい現実主義的”な人たちが、いま社会課題の解決を目指しているのだと感じています。
青野 慶久
ある意味、SDGsのような「きれいごと」を掲げる企業は、長期的に社会のニーズを満たしていく意思表明をしているんですね。

SDGsは矛盾する。だからこそ、パートナーシップが求められる

青野 慶久
SDGsって17の目標がありますよね。でも、そのすべてを深く思考するのは難しいと思っていて。

どれか1つでも興味を持てればいいのか、すべてに興味をもつべきなのかだと、どっちなんでしょう?
竹下隆一郎
結論から言うと、両方だと思います。理由は2つあって、1つは「SDGsの目標はすべてつながっている」ということ。もう1つは「一社一個人では達成不可能で、パートナーシップが欠かせない」ということです

たとえば、気候危機で災害が発生したときに、被災地の避難所に生理用品がそろっていないなど、男性中心に考えられている点も指摘されています。

そう考えると、「5.ジェンダー平等を実現しよう」と「13.気候変動に具体的な対策を」はどちらもつながっていますよね。
青野 慶久
たしかに!
竹下隆一郎
一方で、つながっているがゆえに短期的な矛盾もあって。

最近は海洋プラスチックごみ問題のため、プラスチックから紙のストローに変える動きがありますよね。でも、そうするとプラスチック製品を作っている人の仕事がなくなってしまいます。

つまり、「14.海の豊かさを守ろう」を立たせると、「8.働きがいも経済成長も」が立たなくなってしまう。
青野 慶久
そこで、2つ目の理由であるパートナーシップにつながるんですね!
竹下隆一郎
そうです! 一社一個人ではSDGsの達成は絶対に不可能です。だからこそ、取引先との協力でサプライチェーンを良くしたり、企業が社員の力を借りたりして、協力し合うことが求められます

これはまさに、SDGsの最後の目標「17.パートナーシップで実現しよう」なんです。だから、SDGsにおいてパートナーシップが最後に掲げられているのは、とても意義深いなと思います。
青野 慶久
おもしろい! 相当作り込まれていますね!

共存共栄はきれいごとではなく、これからの生存戦略

青野 慶久
そう考えると、いままで企業は競争するのが宿命でしたが、今後はパートナーシップで社会課題を解決する方向に進むのでしょうか?
竹下隆一郎
そうだと思います。とくにZ世代から「お互いの足を引っ張るタイプの競争で地球環境が悪くなるのなら無意味。協力しないと生き残れない」というサバイバル本能を感じることが多くて。

よく上の世代から「いまの若者はぬるくなった」という話を聞きますが、実際は協力しないと生き残れないという、よりシビアな問題に向き合っているのかな、と。
青野 慶久
「争っている場合じゃない」という風潮は、企業の間でも徐々に出てきていますよね。

いま伸びている企業の特徴も、エコシステム重視なんです。複数の企業で相互に協力しあってビジネス環境を構築して、社会全体で価値の総和を増やしているパートナーシップ型の企業が強い
竹下隆一郎
たしかに、そういう特徴はありますね。
青野 慶久
ビジネスモデルも変化しています。かつては狭い層(とくに富裕層)から高額をもらうビジネスが評価されていましたが、いまは広い層から少額を集めるビジネスが世界のトッププレイヤーになっています。

それこそ、Googleに対して自分が払っているのは、YouTubeファミリープランの1,780円だけですから(笑)。

そうした観点からも、誰かが勝つ(儲ける)よりも、みんなで共存・共栄というきれいごとのほうが、ビジネス的においしいんだな、と。
竹下隆一郎
わたしも別角度からそう感じています。たとえばリーマンショックでは世界中の企業が影響を受けましたよね。

あの時、「グローバル経済はつながっているから、みんなで危機に備えよう」という意識が芽生えた気がするんです。

新型コロナウイルスもそうです。自分たちの地域だけロックダウンしたとしても、他地域でパンデミックが起これば、いずれ影響を受けることになる。

だから、世界的にはこうした危機に備えて「サプライチェーンの先の先まで考えなくちゃいけない」というモードになっていて。日本の多くの経営者たちは、まだそこに気づけていないような気がしています。
青野 慶久
サバイブのためには、パートナーシップが必要である、と。
竹下隆一郎
はい。そう考えると「みんなで良くしよう」はもはやきれいごとではなく、これからの時代を生き残るための金言なのかなと思いますね。

巨大企業のダークサイドへの対処が、新たな政治の役割になる

青野 慶久
GAFAに代表されるグローバル企業が社会に貢献をする一方で、「彼らは新たな富裕層を生んでいる」といった批判もありますよね。

でも、彼らの月1000円払える人を増やすビジネスモデルを考えると、あまり貧富の差がなく、すべての人が平等に豊かになったほうが、都合がいいと思うんです。

その意味でも、ビジネスときれいごとが一致してきた気がします。
竹下隆一郎
書籍にあえて書かなかった論点がそれで! おっしゃるように、いまアメリカでは、強大な力を持ちすぎた巨大企業の事業を分割しようという「巨大企業分割論」が出ています。

加えて、企業が社会を変えていくのは良いことではあるものの、それって「1人1票の原則」に反するのでは、という議論もあって。

竹下さんによる『SDGsがひらくビジネス新時代』(ちくま新書)。消費者の価値観の変化により、ビジネスや社会のあり方が変わりつつある様子を描いている

青野 慶久
1人1票の原則?
竹下隆一郎
はい。たとえば、青野さんは、SNSや取材記事などさまざまな場所で情報発信でき、多くの人に影響を与えられますよね。そう考えると、青野さんは1票どころか100票以上の力を持っていると考えられなくもない。

つまり、企業がそうした影響力を使って、政治や経済をハックしてしまう可能性も出てくるんです。
青野 慶久
もしも差別的な経営者が影響力を悪用した場合、大きなリスクとなる、と。これに対して、何か解決策はあるのでしょうか?
竹下隆一郎
そこで、政治の役割が再浮上するのではないかと思っています。企業に任せるとダメなことは政治で解決していこう、と。

そこでは、新しい経済の仕組みを理解した上で、フェアなルールをつくる、高度な政治が求められると思います。
青野 慶久
こうした企業のダークサイドに対処するためにも、政治がルールメイクをする機能自体はなくならないのかもしれませんね。

SDGsもそうですが、これからは一国ではなく、環境問題におけるEUのような国際的にルールメイクする高度な技術が求められそうですね。
竹下隆一郎
そうですね。やや単純化して言えば、自由のアメリカ、ルールメイクのEU、そして社会統制の中国という中に、日本がどのような形で関わっていくのか。

日本としても、今後その辺のルールメイキングに関わりたいですね。

自分の思いを語る経営者に、自ずと人はついてくる

竹下隆一郎
日本には「三方良し」という言葉が昔からあるように、サスティナビリティの分野はもともと日本は得意だったと思うんです。

経営者は、そうした独自の価値観をもう少し洗練させて言語化し、グローバル社会に発信すべきだと考えています。

ただ、多くの日本の経営者は、発信して巻き込むのが苦手なんですよね。その点、サイボウズは社会に訴えてうまく巻き込んでいますが、なぜそのような動きができたのでしょうか?
青野 慶久
うーん、実はあんまり深く考えていないです(笑)。「こんな社会になったらいいな」という自分の想いがあって、それを実現する1つの手段がビジネスというだけで。

ビジネスで解決できないことは、Twitterで発信したり、政治に訴えかけたりするなど、別の方法をとっています。

ただ、なぜか日本の経営者は「この立場ならこんな発信をしてはいけない」という暗黙の足かせがあるように思っていて。

むしろ、それを外して、本音で自分の思いをもっと語ったほうが、喜ぶ人が多いんじゃないかと。もちろんそういう発言を嫌う人もいますが、5%の市場を取れればビジネスは成立するので。
竹下隆一郎
経営者が本気で社会課題を考えることが大事ですよね。真剣な気持ちを発信し続けていれば、自ずと人はついてくる。「校長先生のあいさつ」のように誰も聞かないものにならないと思います。
青野 慶久
発信でいうと、おもしろいことがあって。サイボウズでは「100人100通りの働き方」を提唱し、性別や年齢など表面的な事柄でカテゴライズせず、一人ひとりの違いに目を向けるようにしています。

そしたら先日、北欧のメディアが取材にきたんですよ。僕らからしたら北欧って、いろんなことが進んでいるイメージがありますよね。

でも話を聞くと、国をあげて男女平等を進めた結果、女性の公務員率が高くなった一方で、一般企業では依然として男性優位が残っているらしいんです。
竹下隆一郎
世界の人も同じようなことに悩んでいるのが、あらめての気づきですよね。そうした課題に対して、一歩先の解決策を世界へシェアするのも大事だと思います。

SDGsに完璧を求めず、まずは一歩踏み出す

青野 慶久
SDGsでは、見せかけの環境配慮と呼ばれる「グリーンウォッシュ」も問題視されていますが、それについてはどう思いますか?
竹下隆一郎
もちろん気をつけなければいけないと思いますが、日本の場合はグリーンウォッシュを心配するよりも、まず一歩踏み出すことのほうが大切だと思いますね。もちろんグリーンウォッシュは駄目だという前提であえて言っています。

何かを立てると何かが立たないのがSDGsなので、矛盾を覚悟のうえで踏み出す。やってみて失敗したら撤退すればいいし、成功すれば続ければいい。何も行動しなければ、ずっとこのままなので
青野 慶久
いろんなチャレンジをしながらも、透明性をもつことが大事かもしれませんね。失敗やまやかしも含めて共有し、人類として学習していく、と。
竹下隆一郎
個人的には消費のパワーも信じたいと思っています。

たとえば、コンビニやスーパーは膨大な消費者データを持っています。そこで、わたしたちが大豆由来の製品を買い、お店の売り上げが上がったというデータが出れば、企業は大豆製品への投資を始めます。

消費者は「個人が行動しても意味がない」と思うかもしれませんが、めちゃくちゃ意味があって。SDGs時代の市民がもつ力って、実はものすごいんですよ。
青野 慶久
たしかに。とすると、一人ひとりが大きな力をもつ消費者として、意識しておきたいことは何かありますか?
竹下隆一郎
イメージが大事だと思っています。日々「これは環境にいいか」の多くの知識を仕入れたり、デモ活動をしたりするだけではなく、自分が大切にしたいものをSNSにアップするのみでもいいんです。

というのも、企業はSNSでエゴサーチをしており、個人の発信や検索にも大きな影響を受けているから。

だから、意識を変えるというより、「いま世の中は一人ひとりが大きな力を持っていて、誰かに影響を与えている」と考えるだけでいい気がします。
青野 慶久
僕もいち消費者として、焼き肉の写真をSNSにアップできないな、と思うようになりましたね。最近は大豆ミートのハンバーガーをよく食べています(笑)。
竹下隆一郎
わたしたちの日々の意思決定も、SNSにかなり影響を受けていますよね。

個人レベルで言えば、テレビCMよりも「友人が食べていた」というほうが広告効果がある。この動きは指数関数的に広がっていると思います。
青野 慶久
最後に、いまの資本主義社会のままだと格差が広がるなどSDGs的には問題もあると思うのですが、今後これは解決できると思いますか?
竹下隆一郎
いまは脱成長の議論もあり、そこに共感もします。一方、難しいところではあると思うのですが、わたしはまだ資本主義で解決できることがあると思っています

それこそ、資本主義の中で新しいイノベーション・働き方が出てきて、いまの資本主義を変えていくのではないでしょうか。

ある意味それは、人間のアイディア・パワーを信じることなのかな、と思っています。

企画:高部 哲男(サイボウズ) 執筆:中森りほ 撮影:栃久保誠、岡田晃奈(竹下氏アイキャッチ写真) 編集:野阪拓海(ノオト)

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執筆

ライター

中森りほ

旅が大好きな東京在住のフリーライター&編集者。生き方・働き方系を考えるインタビュー、グルメ、旅、温泉、カルチャー系が好きです。

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撮影・イラスト

写真家

栃久保 誠

フリーランスフォトグラファー。人を撮ることを得意とし様々なジャンルの撮影、映像制作に携わる。旅好き。

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編集

ライター

野阪 拓海

コンテンツメーカー・有限会社ノオトのライター、編集者。担当ジャンルは教育、多様性など。

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