サイボウズ株式会社

IT企業のサイボウズが「企業色ゼロ」のTシャツを作った理由──「チームワーク」を自由に描いてみた

この記事のAI要約
Target この記事の主なターゲット
  • IT企業関係者
  • マーケティング担当者
  • デザインに興味がある人
  • クリエイティブ業界の関係者
  • 企業のブランディング担当者
Point この記事を読んで得られる知識

この記事では、IT企業サイボウズがオリジナルTシャツを作成した背景とそのプロセスについて詳しく説明されています。サイボウズは、通常業務としては企業のノベルティを制作することが多いですが、今回のプロジェクトでは「企業色ゼロ」のアプローチを採用。これにより、企業のノベルティらしさを排除し、より自由なイメージで「チームワーク」を表現することが目的となりました。

プロジェクトのきっかけは、普段から協力しているイラストレーターが「自由に表現したい」という希望を示したことにあります。そこで、サイボウズ式の編集長である神保麻希がイラストレーターたちに自由な発想でTシャツのデザインを任せた結果、革新的で多様な「チームワーク」のビジュアルが実現しました。

また、プロジェクトはサイボウズの「チームワーク」を新たな形で伝えるための試みでもあり、言葉を使わず視覚的な形でその価値を表現することが狙いです。イラストのモチーフは様々で、あるイラストレーターは細胞を、別の一人はバスケットボールを、他の一人は花をそれぞれの「チームワーク」として表現しました。

今回のオリジナルTシャツは、企業や製品の文脈だけでなく、その背後にあるストーリーにも価値を感じる人たちに向けた商品として開発されました。このプロジェクトは同様の手法で、今後も新しい表現を模索していく予定です。サイボウズは、社員だけでなく社外のクリエイティブパートナーとも連携しながら、新たな企業価値を発信し続けています。

Text AI要約の元文章
サイボウズ

IT企業のサイボウズが「企業色ゼロ」のTシャツを作った理由──「チームワーク」を自由に描いてみた

この度サイボウズ式は、新たな挑戦として「オリジナルTシャツ」を作りました。

3名のイラストレーターさんに依頼したところ、今までのサイボウズ式にはない、新しい「チームワーク」の姿が!

オウンドメディアのサイボウズ式が、なぜTシャツを作ったのか? 今回の記事では、本プロジェクトの背景やストーリーをお伝えします。

サイボウズ式が「Tシャツ」を作りました

この度サイボウズ式では、新たな挑戦として「"チームワーク"を表現したオリジナルTシャツ」を作りました。 サイボウズ商店で発売中!

「デザインの指定はありません。みなさんが想像する"チームワーク"を、自由に表現してほしいです。」

先入観にとらわれない自由な発想で「チームワーク」を表現してもらうため、3名のイラストレーターに依頼。すると今までのサイボウズ式にはなかった、新しい「チームワーク」のイメージが現れました。

従来の「企業ノベルティ」らしくない新たなグッズが生まれたことから、「#サイボウズ式merch」というテーマを策定。

皆さんは、どのイラストに惹かれますか? 気になる方は、ぜひこちらより商品をご覧ください。

「Tシャツ」のアイデア、ある投稿がきっかけだった

「サイボウズ式・Tシャツプロジェクト」の背景やストーリーを、プロジェクトリーダーの神保 麻希(じんぼ まき)さんから伺いました。

曽我
いきなりですが今回のTシャツ、とても素敵なイラストですよね! 良い意味で、企業のノベルティっぽくないというか(笑)。 

どういうきっかけで「Tシャツを作ろう!」 となったのですか?
神保
きっかけは、サイボウズ式で普段からお世話になっているイラストレーター・芦野公平さんの投稿です。一言でいうと「絵心も自由に表現できる仕事がしたい」という内容でした。

この投稿をみたときに、普段サイボウズ式で描いていただく絵柄と、全くちがう雰囲気の作風を多くお持ちであることを知りました。

神保 麻希(じんぼ・まき)。サイボウズ株式会社 マーケティング本部所属。 2023年より、サイボウズ式の編集長に就任。マーケティング本部にてサイボウズのブランディング、メディアコンテンツの制作を担当。

神保
普段はイラストレーターさんに、バナー画像の制作などを依頼しているのですが、かなり細かく要件を伝えているんです。

ただそれだと、イラストレーターさんの表現の幅をせばめているのでは? もしかしたら、多くのイラストレーターさんが「ビジネスで需要のある絵柄」と「自分で自由に表現してみたい絵柄」のはざまで悩んでいるのでは? と気づいたんです。
曽我
お仕事としての依頼があると、個人の表現したい気持ちは後回しになってしまいますよね。
神保
サイボウズ式では、サイボウズが大切にしている「チームワーク」の価値を伝えるために、さまざまな形でコンテンツを発信しています。

その手段の一つとして、クリエイターさんの自由な絵柄を活かせないかな? ……と考えていたら、「オリジナルグッズ」を作るアイデアが浮かびました。
曽我
ちなみに、プロジェクトメンバーはどのように集めたのでしょうか?
神保
「オリジナルグッズ」のアイデアを編集部チームで話してみたら、共感してくれたメンバーが2名いたんです。

私を含めて3人で「Tシャツプロジェクト」のコンセプトを磨いていくうちに、実現イメージが湧いてきました。

「言葉」をつかわず「チームワーク」を表現したい

曽我
クリエイターさんのアイディアを活かしながら、サイボウズ式として「チームワーク」を発信する場として、Tシャツプロジェクトがはじまったんですね。
神保
実は、サイボウズ式としても「チームワーク」を何か新しい形で表現してみたいという思いもありました。

今までサイボウズ式では「チームワーク」をいろんな言葉で表現してきました。ただ、煮詰まる瞬間もけっこうあったんですよね。これからも「チームワーク」と向き合っていくために、新しい表現方法がほしかったんです。

普段は記事コンテンツを中心に発信しているんですが、「言葉」による発信って分かりやすい一方で、説明が長くなってしまう。「感覚」や「感情」的な部分まで伝わりにくい気がしていたんです。

「言葉による表現」の停滞感を打破するために、私たちサイボウズ式編集部・サイボウズという会社・イラストレーターさんの状況を整理してみました。
神保
私たち編集部は、言葉の枠を超えて「チームワーク」を表現したい(Will)。イラストレーターさんは、私たちにはない発想をもとにイラストという形で表現できる力がある(Can)。サイボウズとしては「チームワーク」の価値を伝え続ける必要がある(Must)。

つまり、Tシャツプロジェクトは、クリエイターさん・私たち、そしてサイボウズにとってもプラスになるはず!

そう信じて、プロジェクトを進めていきました。
曽我
イラストを依頼したイラストレーターさんの方々は、実際にどんな反応でしたか?
神保
ありがたいことに、皆さん快く引き受けてくださいました!

「〇〇さんが想像する"チームワーク"を、自由に表現してほしいです。」と、あえて細かい指定は無しでお願いしてみたんです。

すると、私たちが思いつかないような素敵なイラスト案を作っていただきました。

一言で「チームワーク」といっても、(下部の写真左から)ashinoさんは「細胞」、norahiさんは「バスケットボール」、MIOSHIROOMさんは「花」と、モチーフが三者三様でした。

左から「ashino kohei」「norahi」「MIOSHROOM」。サイボウズ式オリジナルTシャツの商品情報はこちら

神保
今回、「サイボウズ」という枠にとらわれない「チームワーク」のイメージを社外の方から表現していただいて、私たちにとってもイメージの幅が広がりました。

「イラストの背景にあるストーリー」に共感してくれる人へ届けたい

曽我
今回のTシャツを、どんな方に手に取ってほしいでしょうか?
神保
そうですね……。しいていえば、 ストーリー性のある商品に魅力を感じる方へ届くと嬉しいです。「描かれたイラストの背景」や「商品が生まれるまでの物語」に共感してくれる方というか。
曽我
サイボウズを知っている方は、「チームワーク」という文脈に共感してくださりそうですよね。
神保
そうですね! ただ、サイボウズを知らない人にも手に取ってほしいんです。

今回のTシャツは、あえて会社のノベルティ感を抑えて、プライベートでも着たくなるようなものにしました。「なんかこのイラスト、イケてるな」と直感的に思った方が手に取ってくれたら嬉しいですね。

もう少し未来の話をすると、ポップアップストアを出したり、海外アーティストの方ともコラボしたグッズを出したり……なんて、いろいろなアイデアをチームで妄想しています。
曽我
たのしそうです……!
神保
実は今回のプロジェクト、社内のいろんな方にも相談に乗っていただいて、プロジェクト始動から販売開始まで3カ月で実現できたんです。

2023年11月に開催されたイベント「Cybozu Days(サイボウズデイズ)」で先行販売したのですが、多くのお客様からご好評の声をいただけて、とても嬉しかったです!
神保
この取り組みを多くの方に知ってもらえたら、今後も社内外を巻き込んで、さまざまな形で「チームワーク」を表現できるよう積極的にチャレンジしていきたいです!

イラストレーターの皆さんからコメントをいただきました!

今回ご協力いただいたイラストレーターの皆さんからも、コメントをいただきました。

芦野 公平さん

これまで漠然と持っていたチーム像は、リーダーを中心に、ある意味で「個を殺して一丸となって」プロジェクトの成功に向かう姿でした。今回Tシャツをデザインするにあたり、それが窮屈な解釈ではないか?と最初はとても悩みました。

そして、よりTシャツに適した表現とは? と考えたとき、多様なメンバーが相互関係の中で自律的に活動し、その集合体として「チームが解放的でありながらも団結しエネルギッシュ」である形が理想的だなと思うに至りました。

その理想像をどんな風に描けるだろうと思いを巡らした末に「細胞」が思い浮かびました。当初は見た目をより細胞らしく描くことを意識しましたが、サイボウズ式編集部とのやり取りを経て、細胞の体に拘り過ぎずにパワフルな様子を強調する方向で楽しく描くことが出来たんです。Tシャツの制作過程においても、まさに素晴らしいチームワークを実感することが出来ました。

※芦野さんのInstagramアカウントはこちら

長谷 美央莉さん(MIOSHROOM)

「チームワーク」とは、目に見えないエネルギーをメンバーみんなで感じながら創りあげていくことだと私は思います。チームワークは魔法です。ぶつかりながらもチームとしていろんな角度から成功に導きだせたときに、やっと点と点が繋がる姿。それを、美しい花で表現しました。

この絵を描く上で1番楽しかった点は「わたし自身が今1番楽しんでいるか?」 の質問に対しての答えが完全にYESだったこと。今1番好きな場所スリランカにいて、好きなこと(サーフィン、絵描き)をしている状態の私で描けたことが、さらにこの絵を楽しませてくれているのだと気づいたのです。

一方で、チームワークという場所から少しかけ離れていた私にとっては、なかなか難しいテーマでもありました。ですが、結果的に生活すべてがチームワークに繋がっているとも気づきました。家族、友達、恋人、会社仲間、そして自然とも全ては1人では成り立たないものであり、みんながいてこその私。その気持ちを絵に表現するのは難しかったのと同時に大きな気づきになりました。

※長谷さんのInstagramアカウントはこちら

norahiさん

学生の頃、私はバスケットボールに夢中で、毎日をスポーツに捧げていました。それほどまでに部活に打ち込んでいたのに、実はずっとベンチウォーマーだったんです。でも、自分に何ができるかを必死に考え、試合の日には思い切りベンチから声を出していました。毎日たくさん走ったし、たくさん筋トレもしたけど、それでもバスケットボールは全然うまくならなかったんです。

ある日、顧問の先生から「君のベンチからの声援はいいムードを作るよ」と言われた時、その一言がすごく嬉しかったんですよね。「チームワークってそういうことなんだな」と思った瞬間でした。

今回「チームワーク」というテーマをいただいた時、真っ先にこの経験を思い出し、それをイラストに起こしてみました。大人になって社会に出てもこの経験は活かせるんだなと気づいて、ちょっと誇らしくなりました。

※norahiさんのInstagramアカウントはこちら

お気に入りのTシャツをぜひ見つけてください

サイボウズ式の新たな挑戦として「オリジナルTシャツ」を作った背景や、プロジェクトに込めた想いをご紹介しました。

細胞、花、バスケットボール…… 一言で「チームワーク」と言っても、こんなに多様な表現になるんですね。

皆さんは、どのイラストに「ピン」と来ましたか? 気になる方は、ぜひこちらより商品をご覧ください。

なお、ご購入いただいた方には下記の「オリジナルステッカー」をランダムで1枚プレゼントいたします。こちらもお楽しみに!

サイボウズ商店で発売中!

執筆:曽我智恵里/撮影:高橋団/編集:神保麻希

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執筆

編集部

曽我 智恵里

1994年生まれ・新潟県在住。Web広告代理店にてマーケティング・広報を経験したのち、サイボウズへ入社。「チームワーク」の価値が伝わるコンテンツづくりに取り組んでいます。趣味はサッカー観戦・サウナ。

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撮影・イラスト

編集部

高橋団

2019年に新卒でサイボウズに入社。サイボウズ式初の新人編集部員。神奈川出身。大学では学生記者として活動。スポーツとチームワークに興味があります。複業でスポーツを中心に写真を撮っています。

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編集

編集部

神保 麻希

サイボウズ株式会社 マーケティング本部所属。 立教大学 文学科 文芸・思想専修 卒業後、新卒で総合PR代理店に入社。その後ライフスタイル系メディアの広告営業・プランナーを経て、2019年よりサイボウズに入社。

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