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- 工場で働くことに興味がある人
- ものづくりに携わりたいと考えている学生
- 自動車産業に関心がある人
- 技能職としてのキャリアを考えている人
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この記事は、アイシンの工場で働く技能職社員たちの仕事内容や、その使命感、仕事に対するやりがいなどを紹介しています。彼らは新しい部品の試作や製造に携わり、信頼性を立証するための評価試験を行いつつ、日々自分の技術を磨いています。また、工場での仕事は年齢や性別を問わず、多様なバックグラウンドの人々が共働しており、現場では協力と迅速な対応が求められることが読み取れます。
各人物の具体的な業務内容として、岡崎電子工場のA・Mさんは生産設備の保全や修理を担当し、設備の稼働状況によってライン全体が止まるリスクを軽減する使命を持っています。安城第1工場のH・Sさんはモーター部品の状態をチェックし、不良がないかの確認を行い、非常に繊細なクリーンルームで作業しています。新豊工場のN・Sさんはタッチセンサーの取り付けを担当し、効率的な作業への工夫を凝らしています。さらに第1ユニット生技部のK・Aさんはモーターの試作に携わり、世界レベルのモーターを手がける達成感を持っています。
記事では、アイシンでの学びの中で得た技術力やコミュニケーションスキルが、今の仕事において大いに役立っていることも強調されており、チームワークやリーダーシップの大切さが説かれています。これにより、アイシンの技能職社員たちは自動車業界の激動の時期に合わせた進化や革新に貢献しています。
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今日もアイシンの工場では、多くの技能職社員がものづくりに携わっています。
開発中の部品を完成に導くべく、試行錯誤を繰り返しながら試作に臨む。新しく開発された製品の信頼性を立証すべく、評価試験を行う。一つひとつの製品を、スピーディに、高品質で組み立てる。工場には、年齢や性別の垣根はありません。一丸となってクルマの進化を目指し、自身の使命を全うする人たちの姿があります。
彼ら、彼女らは、なぜアイシンの技能職を志し、今、どんなやりがいを感じているのでしょうか。未来をどう見据えているのでしょうか。
保全
工場のものづくりは、自分が支える
―現在、取り組んでいる仕事を教えてください。
A・M :岡崎電子工場で、保全課の修理班に所属。生産設備の修理・予防保全・改善を行っています。工場には約1,500台の生産設備があります。1台の設備が止まるとライン全体が止まってしまうため、修理時間をできるだけ短縮することが私たちの使命。修理が終わり、製造の方のほっとした表情を見たときは大きなやりがいを感じます。
―仕事の醍醐味を感じたエピソードを教えてください。
A・M :修理は2,3人の作業者で行うため、入社して日が浅い私はメイン作業者ではありません。しかし、修理ではなく製造の方から来る機能の改善依頼に関しては生産を止めることなく作業を行うため、メイン作業者をさせていただくことがあります。初めて自分が改善した設備が動いているのを見たときは非常に嬉しかったです。保全は一人前になるまで4年と言われています。早く修理においてもメイン作業者ができるよう精進していきます。
-学園ではどんな学びがありましたか?
A・M :前期は電気から機械まで一通りの基礎を学び、後期は各専攻に分かれて授業を受けます。私はコンピューター制御科でプログラム言語やAI、IoTなどについて学びました。また、技術や知識だけでなく、合宿やクラブ活動などの心身訓練を通して、"自分がきついとき、大変なときほど周りに目を向け、互いを思いやること"の大切さを学びました。どんなに知識や技術が優れていても一人で仕事はできません。学んだリーダーシップや発言力などは今の仕事に活きています。
A.M岡崎電子工場 製造室 保全課/2021年度入社
地元である鹿児島の工業高校の電気技術系学科を卒業しアイシン学園へ。電気自動車へとシフトする100年に一度の変革期である自動車業界に興味を持ち、電気系の経験を活かせる部品を主力製品として扱うアイシンに入社。趣味はドラム、スノーボード。モーター組立
挑戦心で、経験の幅を広げる
―現在、取り組んでいる仕事を教えてください。
H・S:ハイブリッド車に搭載するモーターの部品で、“ステーター”というコイルのような部品があります。それに電流を当てて目に見えないキズなどを調べるのが私の仕事です。電極を手で持ってステーターに当てると、その結果がモニターに数値となって現れます。定められた数値内を外れていたら異常と判断し、上司に連絡。一瞬の油断が不良品の発生につながるという、重要な役割を担っています。
―どんな職場ですか?
H・S:モーターは精密部品なので、微細なチリやホコリが不良につながります。私の職場はクリーンルームと呼ばれ、皆さんが思い描く“工場”とは少し違うかもしれません。頭から足先まで静電服という特殊な服を着て、工場に入るときは全身に風を当てて一切のホコリを除去することがルール化されています。つくる部品によって、環境はガラリと変わるんですよ。
―仕事で嬉しかったことを教えてください。
H・S:最近、立ち上げ準備から携わった生産ラインの量産が始まったのですが、そこで稼働する第一号の機械には、私の名前が入っています。新しいチャレンジで苦労も多かったのですが、学園で培った挑戦する姿勢が原動力になりました。今は新人の教育を任されるなど、仕事の幅がどんどん広がっています。これからも、どんどん新しいことに挑戦していきたいですね。
H.S安城第1工場 第2組立製造室 モータ第1組立課/2018年度入社
「世界初のボイスナビゲーションシステムを開発した技術に触れたい」と、高校を卒業後、2018年にアイシン・エィ・ダブリュ高等技能学園生(当時)として入社。オートマチックトランスミッションの組立実習などを通じて、実践的な知識・技能を得る。2019年に卒業後、現在の職場に配属。趣味はゲーム。センサー組立
携わったクルマと、もっと街で出会いたい
―現在、取り組んでいる仕事を教えてください。
N・S:アルファードやヴェルファイアのバックドアに搭載されるタッチセンサーの貼り付けです。定められたセンサーの取り付け時間は、1個あたり約70秒。最初はどうしても手間が掛かり、100秒~120秒くらいを要していました。先輩にアドバイスを求めたり、自分で方法を工夫したりして、今では規定時間内で完了できています。
―職場の雰囲気を教えてください。
N・S:皆さん、やさしい方ばかりです。実は最初、私自身が人見知りで、なかなか職場になじむことができませんでした。でも、いろんな先輩が気さくに声を掛け続けてくれて、少しずつ緊張がほぐれていったんです。最近は女性の後輩ができたので「次は私が話しかける番だ」と、積極的に声を掛けています。彼女も最初は緊張気味でしたが、今ではすっかり溶け込んでいますよ。
―ご自身の将来について、どうお考えですか?
N・S:アイシンには産休・育休をはじめ、働く女性をサポートする制度がたくさんあります。充実した待遇・福利厚生を上手に活用して働き続ける女性の先輩も少なくありません。私自身、この仕事を長く続けたいと思っているので、いろんな制度を利用しながら腰を据えて働いていきたいですね。自分が製造に携わったクルマを街で見たときの喜びを、もっと感じることができると嬉しいです。
N.S新豊工場 新豊製造室 製造3課/2016年度入社
幼少時代からものづくりに興味があり、親がクルマ好きということで、クルマに触れる機会も多かった。当時の経験から「クルマの製造に携わりたい」という想いが強くなり、2016年に現在の職場に配属。趣味は、友達との買い物や読書。試作
世界制覇、昇格、さらにその先へ
―現在、取り組んでいる仕事を教えてください。
K・A:ハイブリッド車に搭載するモーターのステーターの試作です。新しい材料を使ったり、新技術を導入された製品を、いかにコストを抑えて品質を確保しものづくりに反映するか、生産技術の検証実証を行っています。そこから得たデータを分析・評価し、関係各所にフィードバックして新しい生産技術を本部全体と協業し進めています。また、多くの関係部署と協働して試作自体の進め方を決めるのも私の仕事です。職長に求められるのは、部下の業務管理や自職場でのプロジェクト進行管理。責任が大きくなる分、達成感も大きいですね。
―仕事で嬉しかったことを教えてください。
K・A:ル・マン24時間レースに参戦するトヨタチームのレーシングカーに搭載する、モーター開発に携わったことです。レーシングカー用のモーターとなると1点ものですし、ル・マンは世界でも非常に有名な耐久レース。つまり、地球上でトップレベルのモーターをこの手でつくることができたんです。伝統あるサーキットを疾走するクルマをテレビで見るだけで、感動でした。しかも、優勝したんですよ。感無量というのは、あのときの気持ちを言うんでしょうね。世界に誇る技術を持つアイシンだからこそ経験できた、忘れられないできごとです。
―学園で得た貴重な学びは何ですか?
K・A:コミュニケーションの大切さです。学園では、相手の意見を汲み取ること、自分の意志を伝えることの重要さを学びました。今後は先行開発に加えて量産にも携わりたいと思っているのですが、そうなれば、かかわる人が変わります。直面する課題も違ってくるでしょう。学園時代に培ったコミュニケーションスキルは、いろいろな人との協働で大きな強みになると考えています。
K.A第1ユニット生技部 第1モータ計画生準室 モータ試作課/2007年度入社
2007年にアイシン・エィ・ダブリュ高等技能学園生(当時)として入社。新製品の試作や新しい技術・材料などを扱う仕事に憧れて、2008年に技術本部に配属。2016年に班長となり、2019年にものづくりの本場、生産技術本部へ移籍。2020年には職長にステップアップ。趣味は、野球やサッカー、自転車などのスポーツ観戦。