サイボウズ株式会社

こねこフィルムは「おもしろい」だけじゃない。「働く女性」を取り巻く無意識の偏見をサイボウズと描いた3つのストーリー

この記事のAI要約
Target この記事の主なターゲット
  • 働く女性
  • 企業での多様性推進に関心がある人
  • 無意識の偏見について理解を深めたい人
  • サイボウズやこねこフィルムの作品に興味を持つ方
  • 社会問題やジェンダー平等に関心がある教育者や学生
Point この記事を読んで得られる知識

この記事から得られる知識は、サイボウズとこねこフィルムが共同で制作したショートドラマを通じた働く女性に関する無意識の偏見への取り組みです。サイボウズは、チームワークを重視する社会の実現を目指しており、このショートドラマを通じて職場での男女格差や偏見に気付いてもらうことを目的としています。こねこフィルムは日常の違和感をユーモアとリアリティで描き、SNS等で人気ですが、今回のプロジェクトでは、その作風を生かしつつ理念の伝達を目指しました。
サイボウズは短い時間でも強いメッセージを届けられる縦型ショートドラマ形式を選び、自社の多様なスタンスを伝えるための新たな試みとして位置づけています。これにより、多くの人が仕事に関する無意識の偏見に対する認識を深め、紛争を引き起こす可能性について考える機会を提供しています。また、この試みはサイボウズにとって対話のきっかけを提供するものであり、企業文化の一環としても大切な取り組みとされています。

Text AI要約の元文章
働き方・生き方

こねこフィルムは「おもしろい」だけじゃない。「働く女性」を取り巻く無意識の偏見をサイボウズと描いた3つのストーリー

「飲み会に女性がいると華やかになるね」

「育児で忙しいだろうから、このプロジェクトは別の人にお願いすることになったよ」

悪意があるわけではないけど、「え?」と戸惑ってしまう何気ないやりとり。サイボウズはそんな「言葉にしづらい違和感」や「無意識の偏見」に向き合うため、ショートドラマを制作しました。

タイアップしたのは、日常にひそむ違和感をユーモアとリアリティで描く「こねこフィルム」。SNSでも人気を集める独特な世界観にサイボウズの問題意識を重ね、今回の企画を形にしました。動画を観た方のなかには、「あるある!」と共感する方もいれば「それって気にしすぎじゃない?」と感じる方もいるかもしれません。でも私たちは、その「受け取り方の違い」こそが、対話のきっかけになると信じています。

今回の記事では、サイボウズがなぜショートドラマという手法を選び、どんな想いを込めて制作したのか。こねこフィルムの三野龍一監督、そして社内の企画メンバーへのインタビューを通して、その舞台裏をお届けします。

働く女性を取り巻く「なんとなくの違和感」を、ショートドラマで問いかけた理由

編集部
今回こねこフィルムさんとタイアップし、全3話のショートドラマを制作しました。ついに完成しましたね!

今日は、撮影の裏側や企画の背景についてお聞きしたいと思います。はじめに「こねこフィルム」について、簡単にご紹介いただけますか?
三野監督
こねこフィルムは2023年から立ち上げたのですが、2年経った現在(2025年6月)はSNSの総フォロワーは350万人・総再生回数18億回超えと、たくさんの方に見ていただいています。

三野 龍一(みの りゅういち)。1988年・香川県三豊市出身。京都芸術大学(旧京都造形芸術大学)映画学科を卒業後、助監督として映画制作の現場で経験を積む。実弟である三野和比古さんを誘い、映画制作チーム「MINO Bros.(みのブラザーズ)」結成。初の長編監督作品「老人ファーム」は「カナザワ映画祭2018」にて観客賞を受賞。続く「鬼が笑う(2022年)」、「近江商人、走る!(2023年)」も国内外で高い評価を受けた。2023年6月には、映画やドラマの現場で経験を積んだクリエイターたちが集まったチーム「こねこフィルム」を設立。

編集部
驚異的な数字ですね......!  リアリティとユーモアを兼ね備えた独特の世界観が人気の理由かと思います。
三野監督
もともとは映画を作っていたのですが、俳優さんのキャスティングに悩むことが多くて。自分が起用したい俳優さんがいても「数字(=知名度)がないから」と却下されることが悔しかったんです。そこで、俳優さんたちの知名度を上げるために自分たちで作品を作ればいいのでは? と逆転の発想で生まれたのがこねこフィルムです。

自分としては数字より大事なものがあるだろ! と思うのですが、でも数字は避けて通れない。それなら作品を通じて、演技力の高い俳優さんのファンになってもらう。そうして知名度が上がれば誰も文句を言わないだろう、という作戦です。
編集部
大人気の「年齢確認」シリーズなど、リアリティの高い演技に魅了されてしまいます。今日はサイボウズ社内の企画メンバーにも話を伺いたいのですが、サイボウズはなぜ、こねこフィルムさんとタイアップしてショートドラマを制作したのでしょうか?
高橋
ショートドラマを通じて、働く女性を取り巻く無意識の偏見に気づいてもらうためです。サイボウズは「チームワークあふれる社会」の実現を目指していて、そのためには「多様な個性」を重視することが不可欠と考えています。

でもビジネスシーンでは、男女間の賃金格差など、多様な個性が十分に重視されていないと感じる現状がありますよね。職場にいまだ残る男女格差や無意識の偏見によって、女性が 「どうして?」 と感じながら働かざるを得ない現状を変えたいと考えた時に、働く女性本人や周囲の人々の視点に立つコンテンツを発信したいなと思いました。
神保
サイボウズでは、「対話と議論」という文化も大切にしています。今回の企画は、そうした対話の土台をつくる第一歩として、まずは働く女性にとって障壁となる「無意識の偏見」に気づいてもらうことを目的にスタートしました。

サイボウズの企業理念は存在意義(Purpose)と、存在意義の基盤となる5つの文化(Culture)で構成されています。参考:サイボウズ公式サイト

編集部
今回はなぜ縦型ショートドラマというコンテンツに挑戦したのでしょうか?
神保
縦型ショートドラマは、短い時間でも強いメッセージを届けられる表現手法です。短尺コンテンツが好まれる今の時代において、世の中のトレンドとサイボウズの課題意識を重ねあわせることで、多くの人に届くと考えました。

今回の取り組みは、サイボウズでもあまり前例がないものです。「サイボウズって、こんな一面もあるんだ」と驚いてもらえるような、新しいチャレンジをしたい思いもありました。どのような反響があるのかを見ながら、今後の表現の幅を広げていく実験的な意味合いも込められています。

神保 麻希(じんぼ・まき)。サイボウズ株式会社 マーケティング本部所属。2023年より、サイボウズ式の編集長に就任。マーケティング本部にてサイボウズのブランディング、メディアコンテンツの制作を担当。

高橋
こねこフィルムさんは、日常のささいな違和感や社会課題に焦点を当てて作品を制作されています。「無意識の偏見」というテーマをお願いするのにぴったりだと感じました。自分の心にある「無意識の偏見」に気づいてもらい対話が生まれるには、動画が多くの方に見られることが重要です。

さらに、「そうだよね」と共感してくださる方だけでなく「これのどこがいけないの?」と感じる方にも見ていただきたくて。さまざまな感想を持ってもらうという点では、こねこフィルムさんの議論を起こす作風や、心の機微を描く俳優さんの演技力などがマッチすると考えました。

「正しい」だけでは届かないし「おもしろい」だけでは薄っぺらい

高橋
サイボウズとのタイアップは「企業としての考え方を伝える」と、今までの案件とは毛色の異なるものだったと思うのですが、依頼を受けてどうでしたか?
三野監督
今までの依頼で一番難しかったです。サイボウズさんの「私たちはこう考えています」というメッセージをしっかり伝える責任があり、ただ「おもしろい動画をつくる」だけでは済まされないテーマだったので。「理念」を扱うって本当に難しいんですよね。人によって受け取り方も違うから、否定的な意見が出ることもある。ただ、コンプライアンスなど気を配るポイントが多い中で、それでも自分たちのスタンスを打ち出すサイボウズさんの姿勢はすごいなと感じました。

僕たちの主戦場であるSNSは誰でも無料で見られる場だからこそ、本当に素晴らしいと思える作品を出したいんです。たとえ賛否が分かれる作品でも出す。その自由さがいい。こちらとしてもすごくチャレンジングだったけど、取り組んでいて面白かったです。

ショートドラマの内容を入念に話し合う三野監督とサイボウズ社員

編集部
サイボウズとしてもチャレンジングな取り組みだったので、社内でもいろいろな意見が出ましたよね。
高橋
ドラマのシナリオを社内でもさまざまな立場のメンバーに見てもらったのですが、立場が変わると受け取り方も異なりました。こねこフィルムさんが単体で公開するなら問題なくても「サイボウズがタイアップする」となると、その意味を問われます。だからこそ「なぜこの作品をサイボウズが出すのか?」をきちんと自分たちの言葉で説明できるようにしておく必要がありました。

単に「おもしろい」とか「バズる」だけではダメで、サイボウズの理念が反映されていて、説明可能な作品であることが大事。でもその「説明可能」な側面が強く出すぎると、今度は作品として理屈っぽくて面白くなくなるというジレンマもありました。そこは本当にトレードオフでしたね。

高橋団(たかはし・だん)。サイボウズ式副編集長。2019年新卒入社。大学では学生記者をしながら、スポーツとチームワークに関心を持つ。複業ではフォトグラファーとして活動。今回のショートドラマ企画の発案者。

三野監督
「正しい」が「おもしろい」とは限らないんですよね。作品を見てもらうには、やっぱり人の感情を少しでも動かすものじゃないと、印象に残らない。「なんかモヤっとする」とか「ちょっと腹立つかも」みたいな引っかかりがある方が、むしろ対話のきっかけになると思っています。
神保
今回扱っているのは、自分でも気づいていない「心の癖」のような部分です。とてもデリケートなテーマなので、どう表現するかは本当に難しくて……。シナリオを社内で読んでもらって感じたのは、100人いれば100通りの反応があること。誰もが「それは問題だよね」とすんなり同意するような、明確な「正解」はありませんでした。

そうなると「これは問題だ」と理屈で理解してもらうのではなく、まずは何かしら心を動かす瞬間をつくる必要があるなと思いました。三野監督がおっしゃっていたように、「なんか腹立つ」「ちょっと引っかかる」といった感情の動きがないと、そもそも立ち止まって考えるきっかけにもならない。その「ちょうどいい引っかかり」をサイボウズだけで見つけるのは難しかったので、こねこフィルムさんにご一緒いただけて本当によかったです。

正解のないテーマだからこそ、みんなで話して一緒に作る

編集部
今回、「暴力的な表現はNG」など、サイボウズからたくさんご要望をお伝えしたと思います。従来の作品では、そういう尖った表現もあえて入れることもあったと思いますが、こういう要望は、率直にどう思われましたか?
三野監督
率直に言うと……最初は「面倒くさいな」と思いました(笑)。最近は「こねこフィルムさんの自由に表現してください」と言っていただけることも多くなっていたので、細かいご要望がいくつもあるのは結構難しそうだなと感じました。脚本を担当した弟からも「あとは現場でなんとかしてくれ」と丸投げされて(笑)。

でも、こねこフィルムとしては「クライアントと一緒に作品を作る」という姿勢を大事にしています。一緒に悩んで、一緒に面白がってつくっていく。そうすると、結果的にいいものができると思うんです。

今回もサイボウズさんには、そういう「一緒に作る」プロセスを楽しんでもらいたいという思いがありました。もちろん、これはこねこフィルムとしてある程度結果が出ている今だから言えることかもしれませんが、それが、自分たちのスタイルであり、こだわりでもあります。

サイボウズからのコメントに耳を傾ける俳優の皆さま

編集部
撮影に立ち会って驚いたのは、撮影に入る前に現場の皆さんでシナリオを議論している光景でした。セリフを事前に決めすぎず、現場で作っていましたよね。
三野監督
こねこフィルムならではの撮影スタイルだと思います。一般的には「監督が絶対」という現場が多いのですが、SNSが主戦場の我々の場合、僕だけの価値観で作るより、みんなの意見を入れた方が良いものが作れると思うんですよね。俳優やスタッフとフラットに話せるよう「監督」じゃなくて「龍一さん」と呼んでもらうなど、コミュニケーションをとりやすい雰囲気をつくっています。
編集部
そうだったんですね!
三野監督
文章で書いてあるセリフって、普段言わない言葉が含まれていて違和感が生まれることもあります。監督と俳優でフラットにコミュニケーションをとることで、より自然なセリフが生まれてくるんです。リアリティがないと、見る人は「作り物だ」と一瞬で冷めてしまうので。
神保
赤間さんや半田さんなど、俳優の皆さまはサイボウズ側にも「このセリフでどうですか?」と聞いてくださったのが印象的でした。サイボウズが伝えたいことをうまく捉えてセリフに落とし込んでくださり、感動しました。
高橋
俳優さんもスタッフさんも立場に関係なく、みんなで意見を出し合って、その場でどんどんより良い方向にアップデートしていく現場の空気感には、サイボウズの大切にしている「対話と議論」の価値観と近いものを感じました

そういう意味でも、単に作品を「依頼する/作る」という関係ではなく、一緒に作り上げていくパートナーとしてご一緒できたのがありがたかったです。

「わかりやすい正解」や「笑い」に逃げず、難しいテーマと向き合った

編集部
最初のシナリオ案だと、今回のタイアップ作品は「最強の女」シリーズの一部として公開するという話が出ていたはずなのですが、最終的には違うシナリオになりましたよね。

「最強の女」シリーズは、こねこフィルムの作品の中でも人気作品。

三野監督
「最強の女」シリーズはエンタメ要素が強くて人気もあるのですが、基本的には「女性が圧倒的に強い」という見せ方をしています。でも今回のテーマは「無意識の偏見」や「職場に潜む違和感」といったデリケートなものです。そこで「女性のほうが強い」という見せ方だけに寄ってしまうと「じゃあ男性は?」という話にもなってしまう。

サイボウズさんが言いたいのは、「女性のほうが正しい」と押しつけることではなくて、「あなたはどう思う?」という問いを投げかけることですよね。実際、1話の中にもそういうセリフを入れていて、見た人が自分の中にある偏りに気づくきっかけになればと思っていました。なので今回は「最強の女」シリーズに組み込むよりも、単体として成立させようと判断しました。

第1話には、社長役・赤間麻里子さんの「自分の頭で考えよう!」というセリフがある。

編集部
他にもシナリオが変更になったところで、1話のテーマが「お茶くみ」から「飲み会の同席」に変わりましたよね。
三野監督
さすがに「お茶くみ」は古すぎるかな、と感じたためです。安直すぎるテーマだったというか。撮影チームやサイボウズさんの女性陣からも意見を聞いて「わかる!」と共感してもらえる内容に変更しました。
高橋
「お茶くみ」のテーマはわかりやすいので、ある意味「解決しやすい問題」でもあります。でも今回テーマにした「飲み会の同席(第1話)」や「プロジェクトのアサイン(第2話)」は、立場や関係性によって感じ方がバラバラです。しかもそれを真剣に掘り下げようとすると、どうしても説明っぽくなって作品としての面白さが削がれるリスクもある。

正直、そういうテーマを扱うのは大変なんですけど、だからこそ、そこに目を向けてちゃんと考えている姿勢を伝えることに意味があると思いました。
三野監督
こねこフィルムって「バズる」を大事にすると思われがちなんですけど、実はすごく考えて作っているんです。SNSで広く届くことももちろん大事ですが、それ以上に「何を伝えるか」「どんな感情を残すか」を一番に考えています。

今回の作品は「笑いに逃げない」と決めました。僕たちは普段コメディタッチで表現することが多いんですけど、今回は、あえてふざけすぎない。ちゃんと違和感に向き合って作品を作りました。再生数を狙いにいくより、中身にどれだけこだわれるかを優先したというか。僕たちとしても結構大変だったのですがなんとか形にできたのは、サイボウズさんと一緒だったからだと思います。

俳優さんと真剣に対話する三野監督。

本当の理想は「誰もが自分らしく働ける」社会

編集部
今回の作品では男性が怒られるシーンが結構ありますが、一方で男性も偏見にさらされて辛い瞬間があるかと思います。男性側の視点について、どのように考えて撮影しましたか?
三野監督
たとえば、合コンで年収や年齢だけで男性が判断されるようなベタな偏見も、コメディとして描けたかもしれません。僕自身、こねこフィルムをスタートする前は仕事も不安定で、そういうしんどさも身に覚えがあるので。

でも今回はあくまで「働く女性」が感じる違和感や障壁に焦点を当てる企画だったので、男性側の偏見を入れすぎるとテーマがぼやけてしまうなと、バランスにはかなり気をつけました。第3話に登場する大迫さんのキャラクターは「気をつかってるつもりだけど全然できてない」という昭和感がありちょうどよい塩梅で表現してくれていたと思います。
神保
今回はサイボウズとしても初めての挑戦だったので、職場での障壁が特に現れる女性の視点を第一歩目として取り上げました。でも最終的に目指したいのは、誰もが自分らしく働ける社会です。

たとえば一見悩みが無さそうな人だって、背景にはその人なりの苦労があるはずで。今回の作品制作を通じて、性別や年齢に限らず誰にでもドラマがあるんだと実感しました。だからこそ、どんな立場の人にも想像を巡らせたり、対話を重ねたりできる社会に近づけたらいいなと。今回の動画を見た人にとって、他人の視点から物事を考えてみるきっかけになれば嬉しいです。

自分の気づきが、誰かを思いやる第一歩になる

編集部
今回のショートドラマを通じて、動画を見る方にどんな気持ちを持ってもらいたいですか?
三野監督
全体を通して描いているのは、吉岡さんというキャラクターの成長なんです。1話や2話では言いたいことがあっても言えなかった彼女が、3話では自分の意見をちゃんと口にできるようになります。

他人や社会をすぐに変えることは難しいけれど、自分の選択や行動は変えられる。
今いる場所が合わないなら、自分にとってより良い場所を選ぶというアクションだってできる。見た人が「自分を変える勇気」を持ってくれたら嬉しいなと思います。

吉岡さん(画像左)は第1話にて「飲み会に女性が同席すると華やかになる」と言われ、モヤっと感じるも何も言えずに終わってしまう。

高橋
まずは「こういう無意識の偏見ってあるかも?」と気づいてもらえたらと思います。

誰かが偏見にさらされながら生きていると知るだけで自分の言動が少し変わるきっかけになる。相手のことを想像する余地が増えれば、きっと世の中がもっと良くなるはずです。
三野監督
今回の動画で描かれたシーン以上に、もっとあからさまな偏見や不平等を感じている人も少なくないはずです。

そういう現実があることも忘れずにいたいし、そういう環境で働く人たちにもこの動画が届いて「なんか分かる」「自分のことかもしれない」って思ってもらえたらうれしいです。
神保
今回の作品に出てくる“モヤっとする場面”って、現実にも本当によくあるんですよね。自分自身もフィードバックする立場として、セリフや設定をひとつひとつ見ながら「自分の中にも偏見があるな」と向き合うことがありました。そういうのって、なかなか人に言いにくい。

でも話してみたら、意外と共感してくれて、受け入れてもらえたんですよ。これはすごく大事な体験でした。この動画をきっかけに「これってどう思う?」と誰かと話してみてもらえたらうれしいです。
編集部
本当に、世代や性別、立場によって捉え方が違いますよね。男性か女性か、だけではなくて、その間にもいろいろなグラデーションがあります。
神保
だからこそ、正解を出すことが目的じゃなくて「みんなでちゃんと話そう」「自分の考えを伝えてみよう」というメッセージが伝わってくれると嬉しいですね。

企画・編集:サイボウズ式編集部 執筆:曽我 智恵里

2025年5月28日ドラマ『対岸の家事』から考える、子育て世代の分断はなぜ起きるのか?——原作者・朱野帰子×サイボウズ・青野慶久
2020年7月14日ポンコツな自分も受け入れてしまおう。「勝つことが全て」では幸せになりにくいんです──犬山紙子×鈴木裕介(Dr.ゆうすけ)

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執筆

編集部

曽我 智恵里

1994年生まれ・新潟県在住。Web広告代理店にてマーケティング・広報を経験したのち、サイボウズへ入社。「チームワーク」の価値が伝わるコンテンツづくりに取り組んでいます。趣味はサッカー観戦・サウナ。

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撮影・イラスト

編集部

高橋団

2019年に新卒でサイボウズに入社。サイボウズ式初の新人編集部員。神奈川出身。大学では学生記者として活動。スポーツとチームワークに興味があります。複業でスポーツを中心に写真を撮っています。

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