サイボウズ株式会社

プロモーションで戦車を使うための裏話

この記事のAI要約
Target この記事の主なターゲット
  • 企業のプロモーション担当者
  • マーケティングに興味がある人
  • イベント企画を考えている人
  • ユニークなプロモーション方法を探している人
Point この記事を読んで得られる知識

この記事では、サイボウズが1,000社契約を記念して六本木ヒルズで開催した『センシャパレード』というユニークなイベントについての背景が紹介されています。このイベントでは、企業の勢いをアピールするために戦車をプロモーションの目玉として用いることが決定されました。具体的には、陸上自衛隊や戦車メーカーの三菱重工に問い合わせて戦車の借り入れを試みたものの断念し、最終的には個人で戦車のレプリカを持つ方から借り受けることに成功しました。戦車を用いたイベントは計画するのが非常に困難であることがわかり、適切な会場を見つけるまでにも多くの課題がありました。一般的な場所では耐加重制限や搬入の問題があり、最終的に六本木ヒルズと東京タワーのいずれかを選ぶことができるという状態になりました。最終的には六本木ヒルズでの開催が決まりましたが、それも容易くはありませんでした。

また、プロモーションの主旨がクラウドサービスの記念であるため、戦車にサイボウズカラーでオリジナルのラッピングを施し、サービスの象徴としてふわふわしたイメージを足しました。このラッピング作業には特別な手間がかかり、洗車からラッピング完了まで計3日必要だったことも記載されています。この記事によって戦車をプロモーションに活用する難しさと斬新な発想の結果を楽しめるものとなっています。最終的には、『戦車を使わないプランが望ましい』という担当者のコメントが締めくくられており、ユニークであるが故に困難の伴うプロジェクトであることが伝わります。

Text AI要約の元文章
サイボウズ

プロモーションで戦車を使うための裏話

こんにちは!

目玉焼きには醤油マヨネーズ派でおなじみ、サイボウズ式編集部あーみんです。 ソース派の旧友とは、会うたびに殴り合いのケンカをしています。

さて、もう2ヶ月くらい前になりますが、サイボウズは6月30日にクラウドサービス「cybozu.com」の契約社数が1,000社を突破した事を記念して、『センシャパレード』というイベントを六本木ヒルズで開催しました。

その時に「1,000社」に掛けて「戦車」をレンタルし、会場を走らせるという暴挙ともいえる試みを実施し、各種メディア等でも話題に取り上げていただきました。

キャンペーンイベントのために、六本木ヒルズまで戦車が来てくれました。

今回は、もしかしたら今後「わたしも戦車に乗りたい!」「戦車借りたい!」「一身上の都合で急遽戦車が必要になった」という方が現れるかもしれないので、ご参考までに戦車を借りてプロモーションで使うまでの経緯を、ノンフィクションで紹介したいと思います。

ちなみに、彼が今回の「センシャキャンペーン」を担当したスギヤマさんです。

会社では強気の姿勢、家に帰れば一児の優しいパパ

※彼の社内でのあだ名は「おすぎさん」

あーみん

そもそもどうしてキャンペーンで戦車を使おうと思ったんですか?

いや~、最初はふつうのキャンペーンを考えていたんですよ。1000社突破プレゼントキャンペーン!とか、そういう感じの。

あーみん

えっ。でも戦車はどう考えてもふつうじゃないですよね。

初期の段階で、キャンペーン案について社長にプレゼンテーションしたんです。一通りプレゼンが終わった後に社長から『勢いが全然足りない。』って一言だけ言われて。

あーみん

一言だけですか。

ええ、一言。で、じゃあ、戦車走らせちゃおう、と。勢いはありますよね、戦車走らせたら。

「走らせちゃおう」となんともお茶目な回答ですが、たぶんおすぎさんもその時は必死だったのでしょう。サイボウズの勢いを伝える為に、戦車を走らせるという大胆な企画を立案しちゃいました。 そんなわけで、前代未聞の戦車を使った゛センシャキャンペーン゛の幕開けです。

戦車をさがそう

まずはなんと言っても戦車の確保。残念ながら、戦車は普通のレンタカーショップでは貸し出しを行っていません。(わたしが知る限りでは)

おすぎさんは、戦車を借りる為にはどこに連絡をすれば良いか、たくさん考えました。そして行きついた答えが陸上自衛隊。思い立ったら吉日、善は急げということで早速自衛隊にお電話したのですが・・・

「すいません。戦車を1台お借りしたいんですけど。」

自衛隊「無理です。」

あえなく玉砕!二つ返事であっさり断られてしまいました。まあこれはなんとなく予測の範囲内なので、まだ焦るような段階ではありません。 むしろ「貸してくれ」と言われてあっさり戦車が出てきたら、この国の体制を疑いますよね。 ダメ元でチャレンジするくらいの精神が無いと、プロモーション担当は務まらないのです。

次に思いついたのは、戦車を作っている三菱重工さん。『戦車を使うところに断られたなら、戦車を作っているところに頼もう』という、小学生のような発想でお電話してみました。

「すいません。戦車を1台お借りしたいんですけど。」

三菱重工「いや~、無理でしょう(笑)」

やっぱりダメでしたー!「何言ってるのこの人」状態です。もはやここまでくると、彼氏がいるのを知っていながら好きな子に告白する男子高校生みたいな気分ですね。玉砕覚悟だけど、どうしても伝えたい気持ちがある。大人になったわたしたちは、そういう気持ちを忘れてはいないだろうか。

しかし、そんな意気込みとは裏腹に、立て続けにあっさり断られてしまい早くも企画倒れの危機。これはもう、新聞紙と薄めた糊を貼り合わせてハリボテ戦車を作るしかない・・・ と諦めかけたところ、絶妙なタイミングで代理店の方から連絡がありました。

「戦車、借りられるところを見つけましたよ!!」

なんと、個人で戦車・・・のレプリカを保有していらっしゃる方がいるそうで、レンタル料をお支払いすれば戦車を借りられるとのこと。まさにレンタカーならぬレンタンク! お借りする戦車は、戦後初の国産主力戦車である 61式戦車のレプリカで、「僕らの7日間戦争」にも登場した戦車です。すごい。すごすぎる。 ちなみに今回戦車を貸して下さった方のご意向により、お名前や連絡先は伏せさせていただきます。

●まとめ 戦車を借りる際は、個人で戦車のレプリカを所有している人に頼み込もう!

会場をさがそう

戦車を借りられることになったら、あとはもう楽勝っす!勝ったも同然っすよ!と思っていた時代がわたしにもありました。現実は、グラニュー糖のように甘くはありません。 おすぎさんの当初の計画では、秋葉原の車道を走らせるつもりだったそうです。まあ98%くらい無理な相談だとは思ったのですが、2%の奇跡に賭けて警察に相談したところ

警察「無理です。」

とアッサリ却下。やっぱり。奇跡とは、起こらないから奇跡というのですね・・・。 それならせめて、走るのは無理でも戦車を搬入して展示するのはどうか!と、秋葉原にあるイベント会場に片っ端から連絡してみました。

しかし、秋葉原のイベント会場はほぼ全て耐加重制限が20トンまでと決められていました。我らが61式戦車(のレプリカ)は、重量約21トン・・・。 惜しい。あと1トンくらいなんとかスリム化できないかと真剣に考えましたが(タイヤを1個くらい外しちゃうとか)さすがに万が一会場の底が抜けてしまっては大変だということで、泣く泣く断念。

その他にも、お台場など人が集まりそうな場所で会場を探したのですが、会場自体の耐加重はクリアしても搬入ができない等の理由で断られ続けました。

戦車探しよりも、会場探しのほうが予想を遥かに上回る辛さでした。都内の、人が集まりそうな場所はことごとく断られ続けたので・・・。

そして最終的に貸出OKという許可が出たのは、六本木ヒルズと東京タワーの2つだけでした。

最後の最後までどちらで開催するか悩んだんですが、今回は六本木ヒルズに決定しました。

今回は、というと次回があるのか?と期待させてしまいますが、たぶん無いと思います。 でももしまた戦車を使うイベントがあるのなら、個人的には東京タワーがいいなあ。 なーんてな。

●まとめ

戦車を使ったイベントをやるなら、六本木ヒルズか東京タワーに打診してみよう!

戦車を洗車してラッピング

そもそも、今回のイベントの主旨は「サイボウズのクラウドサービスが契約社数1,000社を突破した記念」ということなので、 ただ戦車を展示するだけでは、なかなか主旨が伝わりません。ミリタリーファンが集まるイベントだと勘違いされては大変です。

また、戦車の重厚で荘厳な様子はクラウドというふわふわしたイメージとは対極といっても過言ではありません。 なんとかこの61式くんに、ふわふわ感を持たせられないかと考えました。

そして考えた末、代理店の方に無理を言って戦車にラッピング加工を施させていただくことになりました! 戦車を貸して下さった方も「使用後にきれいにはがしてもらえるなら」と快諾していただけました。

はじめは、秋葉原などでよく見かける『痛車※』風に『痛戦車』を作ろう!という話になったのですが、そんなことをしたらミリタリーファンからクレームが殺到してしまうかも・・・。 ということで、cybozu.comのイメージカラーとクラウド(雲)で彩ったオリジナルデザインにラッピングをしてもらうことになりました。 ※痛車=車の全面に、アニメのキャラクターなどが描かれたステッカーを貼ってある車。とても目立つ。

車をラッピングするには、車体が汚れている状態では貼れません。そのため、戦車を洗車する必要があります。 しかし相手は『戦場のプロ、戦車』。ここは『洗浄のプロに洗車』をお願いすることにしました。 (みなさーん、ここ笑うところですよー)

ちなみに、今回洗車をしてくださった業者さんにどさくさにまぎれてインタビューもしてみました。

一般の車の洗車と大きく違うところはどこですか?

洗車マン「一般の車と比べて、大きく、突起が多く、また塗装のコンディションが悪いです。高い箇所にあがる際の足場が少なく滑りやすいので注意が必要ですね。」

洗車のコツを教えてください。

洗車マン「中に水が入らないようにハッチ周りは手洗いで、足回りを中心に高圧洗浄機を使います。さびや塵を吹き飛ばすように洗浄するのがポイントです。」

戦車洗車には専用部隊が必要ですか?

洗車マン「機材などの関係もあり、大型車両や建物を洗浄するスタッフがいると良いと思います。」

戦車洗車にかかる日数や人数を教えてください。

洗車マン「今回は2人がかりで、半日以上かかりました。」

洗浄スタッフの方も、さすがに戦車を洗車したのは初めてだったということです。しかし初めてとは思えないほど、戦車はぴかぴかになりました。さすがプロ。

洗車を終え、車体が完全に乾き切ったらいよいよラッピングです。 今回はラッピングの専門業者にお願いして、 61式戦車をサイボウズカラーで彩ります。洗浄からラッピング完了まで、計3日の作業だそうです。ごくろうさまでした。

そして完成したcybozu.com クラウド戦車がこちら!!

砲台からマイナスイオンが出そうです。

見事なまでにまるっとラッピングが施され、戦車の物々しい雰囲気とは裏腹に、どこかハッピーな感じが漂っています。 あまりに綺麗に貼れてるので「これちゃんと使い終わったら綺麗に剥がれるのかな?」なんて余計な心配をしてしまいましたが、そこはプロのお仕事。終わったらきちんと元通りの61式戦車にして、返却していただきました。

アイドルグループ「Aell.」さんとサイボウズ社長 青野。ふしぎな組み合わせです。

当日は人気アイドルグループ「AeLL.」の皆さんも会場に駆けつけてくださって、大盛り上がり!

こんな感じで、サイボウズは戦車をレンタルしイベントでお披露目することに成功しました。 最後に、今後「ウチの会社でも、イベントで戦車を使いたい!」という方へ、 担当のおすぎさんから『戦車を使うにあたって』一言いただいて本記事を締めたいと思います。

できれば、戦車以外のプランが良いと思います・・・。

だそうです。悲愴感の漂うコメント、ありがとうございました。

総括

戦車を使ったプロモーションはとっても大変なので、なるべく避けたほうが無難である。

そんなおすぎさんが担当する次回のイベントは、cybozu.comカンファレンスⅡ。 ゲストにアントニオ猪木さんや、篠崎愛さんなどが所属するアイドルグループ「AeLL.」などスペシャルゲストをお迎えして、サイボウズクラウドの新サービスを発表します。 わたしは個人的に篠崎愛さんのファンなので、やや不純な動機のもと当日はお手伝いに馳せ参じる予定です。 こちらはまだまだ参加者募集中なので(しかも参加費無料です!)ぜひお気軽にお申込みください!

▼cybozu.com カンファレンスⅡ

https://www.cybozu.com/jp/events/conference/

ちなみにわたし個人の発見として「六本木ヒルズにはオシャレな犬がそこかしこにいる」という点が挙げられます。 何かの参考になれば幸いです。(なるのか?)

というわけで皆様また次回!アリーヴェデルチ☆

あーみん

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