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なぜシャツの柄はチェックじゃないほうがいいのか?──ヤフーの楠正憲さんとユニクロに行く

この記事のAI要約
Target この記事の主なターゲット
  • 技術者やエンジニアでファッションに悩んでいる人
  • ファッションに関心がある人
  • ビジネスカジュアルの選び方に悩んでいる人
Point この記事を読んで得られる知識

この記事は、技術者やエンジニアなどの"tech"な人々が持つファッションの悩みに寄り添い、ファッションコーディネートのポイントを指南する内容となっています。ヤフーの楠正憲さんをゲストに、ファッションアドバイザーのジローさんがユニクロを舞台に具体的なアドバイスを行います。楠さんの悩みはビジネスカジュアルの選び方で、日常的にユニクロを利用しているものの、どうすればお洒落に見せられるかを模索しています。

記事で強調されているのは、ファッションはブランド選びだけでなく、そのブランドでどのアイテムをどう選び、着こなすかが重要であるということです。特に、シャツの柄としてはチェック柄を避けるのが無難であり、よりおしゃれに見せるためにはシンプルなアイテムの組み合わせや色選びに注意を払うべきとされています。また、ジャケットやシャツ、パンツの選び方など、色の組み合わせやシルエットに関する具体的なアドバイスも提供されています。

さらに、ファッションにおいては「文脈」が大切であり、何をどう見せるかを意識することが求められています。特に無難な着こなしのセオリーとしては、シャツの襟元から下着を見せないことが推奨されましたが、ファッションを工夫する際の自由さも同様に重視されています。この記事を通じて、読者はファッションの基本的なセオリーだけでなく、個人に合ったスタイルの探し方や着こなしの工夫についても学ぶことができます。

Text AI要約の元文章

tech

なぜシャツの柄はチェックじゃないほうがいいのか?──ヤフーの楠正憲さんとユニクロに行く

ファッションに悩むtechな人をゲストに迎え、ファッションアドバイザーのジローさんから指南を受けるシリーズ企画「techな人のためのファッション講座」(企画趣旨)。第1回のゲストは、ヤフー株式会社の楠正憲さん。(編集部)

企画監修:ジロー
写真:雨宮 里江
文:風穴 江

クレイジー・ダブルポケット・フランネルチェックシャツの男

第1回のゲストとしてお願いしたのは、楠 正憲さん。

ヤフー株式会社のID戦略室長にして政府CIO補佐官……というより、「ユニクロの派手なシャツで、インタビューに登場」した、あの楠さんです。ちなみに、あの派手なシャツは「クレイジー・ダブルポケット・フランネルチェックシャツ」という名前だそう。

Yahoo! JAPANで「ユニクロ 楠 正憲」を検索した結果(2014年8月10日時点)

あれはね、たまたまなんですよ

えっ、ウケを狙って着ていったのではなく?

違う、違う(笑)。そうじゃないのよ。あまり深く考えずに着ていったら、たまたまインタビューの日だったわけ。

あのシャツ、柄が派手ですよね。自分で買ったんですか?

そう。近所のユニクロへ下着か何かを買いに行ったとき、レジに行こうとしたら、ワゴンセールみたいにして売られてて。それを、特に深く考えず、一緒にカゴに入れて買っちゃったのよ。

楠さん、ご自宅のすぐ近くに、都内有数の売り場面積を持つユニクロの店舗があり、文字通り上から下まで、下着も上着も、ほぼすべて、そこで調達しているとか。日常的にユニクロで買い物していて、スーツを着るとき以外は、ほぼいつもユニクロの服を着ているので、あのインタビューのときも、ご本人としては、ことさら特別なつもりはなく、いつものように、いつものユニクロを着ていったら……「あれ?」みたいな(笑)。

そんな楠さんのファッションの悩みは「ビジネスカジュアルを、どう選んでいいのか分からない」ということ。

なるほど。確かに難しいですよね、ビジネスカジュアル。

ファッションの悩みはジローさんに聞け

今回の企画、思いつくのは比較的簡単だったのですが、実際に実現するまでには、いくつもの高いハードルがありました。その1つが、techな人のファッションに関する悩みに、親身になって答えていただけるファッションアドバイザーを探すこと。

様々なファッションのサイトを参考にしてみたり、ファッション入門の書籍を集めてみたり、あるいは個人向けに提供されている「ファッションアドバイス」サービスをひとつひとつ調べてみたり……と、いろいろ手を尽くしてみたものの、「techな人のための」というところで、どれも今ひとつ、しっくりこなかったのです。

要するに、多くの場合「専門用語や暗黙の前提知識が多すぎて、何を言ってるのかよく分からない」状態なわけです。

やっぱりダメかな……と諦めかけたとき、偶然つながったのが、ファッションアドバイザーのジローさん(仮名)。

左がファッションアドバイザーのジローさん。顔はNGとのことなので、これがギリギリショット。

服飾の専門学校を卒業後、いくつかのブランドショップで接客の経験を積み、現在は、とあるブランドショップの要職に就いている方です。小さい頃からオシャレに興味があったということで、ファッション一筋かと思いきや、約1年ほど、ITエンジニアとして働いていたこともあるという、ちょっと変わった経歴の持ち主。

実際にお会いしてみて、techな人に対する眼差しの暖かさを感じられたのが、今回の企画でファッションアドバイザーをお願いする決め手になりました。

いつものユニクロでも変われる

前述のように、楠さんは普段から「ユニクロ」一辺倒なので、今回のお悩み相談に当たっては「ユニクロ以外のお店で選んでもらおうか」とも考えていました。しかし、ジローさんに相談したところ「ユニクロで、大丈夫ですよ」と即答。

いつもユニクロなので、変化を付けるのは難しくないですか?

大丈夫ですよ。ユニクロは、品揃えが豊富なので、私と一緒に選べば、絶対に普段とは違った印象にできますよ。

なんと力強いお言葉。というか、techな人がtechっぽいファッションになっちゃうのは、選ぶブランドが悪いのではなく、そのブランドで何を選ぶかが問題だったのですね……。

techな人って、青色系のシャツの人が多くないですか? あと、サイズが大き目のものを着ている人が結構いますよね。

この取材のとき、私(風穴)が着ていたのは、黒チェックのシャツ(ユニクロ!)でしたが、自分が持っている服を振り返ってみると、確かに青っぽいシャツが多いし、サイズも、ぴっちりしたものよりは、ダブダブな感じのものばかりかも……。さすがジローさん、techな人のことをよく分かってらっしゃる。

ファッションは文脈が大事

いざ、店内へ。残念ながら、今回は買い物風景の写真はありません。ごめんなさい。

入ってすぐのところに、デザインTシャツのコーナーが。

ジローさん、こういうTシャツとかどうでしょう? イメージチェンジになりますよね?(ローリング・ストーンズの舌べろーんTシャツを手に取りながら)

うーん……(しばし沈黙)。例えば、今のまま風穴さんがそのTシャツを着ると、オシャレというよりは「ああ、この人、よっぽどローリング・ストーンズのことが好きなんだな」という風に見えちゃいますね。

ガーン! なるほど、オシャレか、そうでないかは、何を着るかもさることながら、どういう「文脈」で着こなすか、というのも大事なんですね。なるほど。

気を取り直して、買い物中に出た「ジローさん語録」をいくつか紹介します。

シャツの襟元は、(下に着ているものが)何も見えない方がいい。

なので、下に肌着を着る場合は、Vネックとかの「襟が深い」ものを選ぶといいそうです。それから、色は「断然、黒がお勧め」とか。白だと、見えてしまったときに「いかにも肌着、という感じだから」だそうです。なるほど。

ジャケットは、紺系が無難。

紺色は、いろいろなものに合わせやすいからだそう。特に、春夏には良いとのこと。

ヘンリーネック(丸首で、ボタンで胸元を開けられるようになっているシャツ)はやめておいたほうがいい。

下手に着ると、部屋着に見えるからだそうです(笑)。

シャツの柄は、チェックじゃないほうがいい。

チェック柄は、オシャレな感じに見せるのは難しいから、とのこと。ギンガムチェックなら、まだOKなのだとか。

ジャケットとシャツは、濃い色の組み合わせがお勧め。

簡単にオシャレっぽく見せることができる。例えば「黒+黒」などは、それだけで「オシャレっぽく」見せることができる。逆に「ベージュ+ベージュ」のような組み合わせは、とても難しい。

パンツは、ノータックが基本。

タックありは、オシャレ上手な人のみ。

あと、「ケミカルウォッシュ」は難易度が高いです、とのこと。以上、ポイントを紹介しましたが、少し補足。

ジローさん曰く「ファッションは、基本的には、人それぞれ」。なので、「シャツの襟元から、その下に着ているものが見えてもいい」のです。ただ、「何も考えず、見えてしまっている」状態と、「意図的に、見せるようにしている」のとでは、大違い。ファッションの「文脈」で着こなすことができれば、そこは自由にして構わないのです。ただ、そうした「文脈」をどう作ればいいか分からない場合は、「襟元は見せない」といった「無難な着こなしのセオリー」は役に立つでしょう、ということなのでした。

ジローさんにいろいろアドバイスいただきながらの買い物は、本当に楽しくためになる時間でした。

いつものユニクロで、楠さんはどう変わったか?

さて、ジローさんからアドバイスを受けながら、買い物した結果がこちら。

いかがでしょう?

ジャケットというアイテムが増えているということもありますが、ずいぶん、すっきりした印象になったのではないでしょうか。

シャツの襟は「第2ボタンぐらいまで外して着ても」良いとのこと。

下に着ている肌着が黒だと、たとえ少し見えても、それほど違和感はないですね。なるほど。

「こういう着崩し方もアリですよ」とパンツの裾を少し折って上げるジローさん。

なるほど。ちょっとしたことで、だいぶ雰囲気が変わりますね。

いかがでしたでしょうか? ファッションに自信が持てないという方の参考になれば幸いです。

Hack your fashion!

(了)


ファッションに関するお悩みを広く募集します。ジローさんに聞いてみたいことがあれば、編集部の風穴まで、お気軽にお寄せください。


謝辞:
楠さんへのヒアリングは「デニーズ 千歳船橋店」にて行いました。ありがとうございました。


この記事を、以下のライセンスで提供します:CC BY-SA
これ以外のライセンスをご希望の場合は、お問い合わせください。

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