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この記事を読むことで、サイボウズが2014年8月に開始した子連れ出勤制度について知ることができます。この制度は、小学校に通う子供を持つ親が長期休暇中に直面する問題、特に学童保育に通いたがらない子供の問題に対処するために始められました。制度の試験運用では、社員の共有スペースであるラウンジにおいて、子供と一緒に勤務することが可能となりました。記事では、具体的な試みの様子や、親子が会議に参加した際の反応などが紹介されています。また、試験運用を通じて見えてきた課題として、職場の他のスペースでの注意点や、子供が騒いでしまった場合の対処などの問題も報告されています。さらに、この取り組みに対する人事責任者のコメントも紹介されており、今後も多様な働き方をサポートしていく姿勢が示されています。この試みは、働く親が抱える心理的負荷を軽減するための新しいワークスタイルの可能性を探るための一環として進められています。
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サイボウズ
子連れ出勤しています!──「小1の壁」に直面した社員発、新しいワークスタイルの試み
社員のライフステージに応じ人事制度を増やしているサイボウズでは、2014年8月、子連れ出勤制度の仮運用が始まりました。
通年同じ生活リズムで生活できる保育園と違い、小学校に存在する長期休み。小学生の預け先としては学童保育がありますが、なかには「学童保育に行きたがらない」という場合も。
そんなとき、子どもを会社に連れてくるという選択肢はありなのでしょうか? スタートしたばかりの新制度の試みをレポートします。
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学童保育に通いたがらない!
きっかけは小学1年生の息子さんをもつ社員の河合さんからのリクエストでした。
今年から小学校にあがったばかりで初めての夏休みです。実家、学童、在宅勤務を組み合わせてしのいでいます。選択肢のひとつとして子連れ出勤が現実的かどうか試してみたいです。よろしくお願いします。
河合さんに限らず、長期休暇の期間中に子どもが「学童に通いたがらない」という「小1の壁」や、「学童に預かってもらえない」という「小4の壁」を感じるワーキングマザーは世の中には少なくありません。
長期休みの過ごさせ方は働く小学生ママの過半数が悩んでいるという調査結果も。出典:「暮らしHOWマガジン」2014年1月発行/©リビングくらしHOW研究所
リクエストを受けた人事は、制度として子連れ出勤を検討し、仮運用を決定。社員の共有スペースである“ラウンジ”が使用可能な場合に限り、認めることにしました。
社員の共有スペース “ラウンジ“をパーテーションで区切って使用。打合せ以外のときは、ここで親子が一緒に過ごします。
試験運用の決定を期に、河合さんと同じチームのメンバーで、来年、小学校に通う予定の娘さんをもつ和泉さんも子連れ出勤を試みることに。2組であれば、どちらかが席を離す際にみていることもできますし、子ども同士も心づよいはずです。
せっかく試用の機会をいただいたので、そもそも通勤や何時間もおとなしくさせておくことが現実的なのか、周りの方がどう思うのかチャレンジしてみようと思います。
和泉さんが子連れ出勤への思いを社内の情報共有ツール「kintone」の社内ソーシャル機能(社員が各々発信できる場)に書き込んだところ、子を持つ同僚たちから意見が寄せられました。会議ではタイムキーパー!?
お盆の8月14日に実行された子連れ出勤。実際の様子を、河合さんの実況メモを交えて紹介します。
2組の親子が参加した会議。基本的にはゲームやドリルをするなど静かでしたが、たっくんから「あと30分だよ」「もう終わらせて」という声も。参加者からは「癒された」「子どもを気にして発言をいちいち止めてしまう人がいた。コツとしては、“子どもを気にしない”こと」といった感想が寄せられました。
午後は昼寝も
知り合いの優しいお兄さん社員との再会ににっこりするあおちゃん。
ラウンジでの様子。あおちゃんはお昼寝。
3時のおやつ。たっくんは、スターバックスへココアを一緒に買いにいくのを楽しみにしていました。
河合さんは、現在「サイボウズLive」と「サイボウズ Office」のプロダクトマネージャーを務めています。
実施したことで見えてきた課題
子連れ出勤に対しては、癒されたという社員がいる一方で、ラウンジ以外の執務スペースへの入室や、来客がいるスペースでぐずってしまったことなど課題も見えてきました。
学童期の子どもを抱える社員の緊急措置としての子連れ出勤は、課題や反省点はあるものの、ひとまず大きなトラブルはなく終了しました。
今回の試みに対する人事責任者の中根からのコメントです。
親子の心理的負担を軽減する緊急時の受け皿として引き続き検討したいと思います。
今回、和泉さんや河合さんが感じられたことはとても大切なことです。チームワークに配慮する意見を出してくれるからこそ、多様な働き方にチャレンジできますし、メンバーの理解も深まると考えています。不快に思う社員もいると思いますので、チームの生産性に配慮しながら引き続き議論していきたいと思います。サイボウズは、今後も多様な働き方の許容にチャレンジします。
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