株式会社デンソー

「挑戦の文化」「世界に誇る技術力」でモビリティ業界の変革をリードする

この記事のAI要約
Target この記事の主なターゲット
  • 自動車業界に興味のある技術者
  • 電動化技術に関心のあるエンジニア
  • 自動運転技術に興味を持つ学生
  • 技術開発を志向する研究者
  • 転職を考えている技術職の人
Point この記事を読んで得られる知識

この記事は、デンソーがモビリティ業界の電動化と自動運転技術の開発をリードしていること、特にその技術力と挑戦の文化がどのように機能しているかを紹介しています。デンソーは、電動化製品に関して70年以上の技術蓄積があり、新規特許登録数で世界3位を誇るなど、世界的な技術力を持っています。パワートレイン制御ソフト技術部が果たす役割には、エンジンやモーターの制御といったクルマの心臓部に関するシステムの開発が含まれます。デンソーの強みとして、部品からシステムまでを内製できること、半導体から車両制御ECUまでの一貫した技術力を挙げています。さらに、電動車の普及だけでなく、電力産業との連携によるエネルギー問題への貢献を目指していることも注目点です。デンソーは新しい挑戦を好意的に捉え、チャレンジを奨励する文化があり、スキルアップに重視した教育体制が整っています。実例として、デンソーに転職した技術者の話を通じて、社内での成長機会、開発プロジェクトでのやりがい、そして専門を活かす場があることが示されており、電動化技術に関心がある読者にとって有用な情報が提供されています。

Text AI要約の元文章

2024.12.16

技術・デザイン

「挑戦の文化」「世界に誇る技術力」でモビリティ業界の変革をリードする

常に技術を磨く土壌で推し進めるモビリティの電動化開発最前線

デンソーは70年以上にわたり磨いてきた電動化製品の技術を生かし、電動化や自動運転の技術開発を加速。世界初の製品は180品以上、自動車業界特許の新規登録は世界で3位(2022年度)です。電動化の中枢を担うパワートレイン部門で活躍する3名に、デンソーの技術の強みやそこで働く魅力についてお話を伺いました。

この記事の目次

    エネルギー課題にも貢献。追求するのはエンドユーザーにとっての価値

    • パワトレイン制御ソフト技術部 設計2室 室長高橋 茂規

    ──初めに、デンソーが取り組む「電動化」の概要と社会的意義について教えてください。

    デンソーが取り組む「電動化」は、ガソリンエンジン車・ディーゼルエンジン車からハイブリッド車(HEV)や電気自動車(BEV)などへ移行する「クルマの電動化」、モノづくりの工程におけるCO2排出量ゼロを目指す「カーボンニュートラル」、「空のモビリティの先行開発」の3つが挙げられます。

    「クルマの電動化」を特筆すると、デンソー製品は世界初の量産ハイブリッドカー・初代トヨタ・プリウスから採用されており、電動化の部品・製品技術を磨いてきました。2000年代後半からはトヨタ自動車以外にも拡販し、現在、インバーター、モーターのシェアは世界トップクラスを維持しています。

    電動車が普及すれば、広くは製造業としてCO2排出量削減につながるとともに、クルマの蓄電力を家庭や災害時に有効活用するV2H(Vehicle to Home)のように、電力産業と連携してエネルギーの課題にも貢献できると考えています。

    ──パワトレイン制御ソフト技術部が担っている役割について教えてください。

    パワトレイン制御ソフト技術部は、クルマの心臓部であるエンジン・モーター部分の制御システムを担当する部署です。電動系と内燃機関系の計7室で構成されており、私が室長を務める設計2室は、日本国内の自動車メーカーのみでなく、海外の自動車メーカー向けも含めたプロジェクトを担当し、2025年以降に量産を迎える車両のモーター制御部分を担当しています。インバーター単体もしくはモーターとのセット、さらには車両制御ECU(電子制御ユニット)まで束ねて開発するケースもあり、ハードウェア、ソフトウェア担当者などと連携しながら開発しています。

    私たちは、システムの視点で、システム・製品の開発目標値を考えると同時に、ハードウェアのスペックを最大限に引き出し、高品質・高効率を追求しています。私たちの役割は、これまでの概念にとらわれることなく、失敗を恐れずに挑戦し、世界に誇れる技術力で、お客さまである自動車メーカーとタッグを組み、エンドユーザーが喜ぶ価値を提供していくことと考えています。

    未来の電動車のために。培った技術を磨き、電動化を推進する

    あらゆるモビリティの性能向上に向け、高品質・高性能・小型化を実現したデンソーの電動化製品ブランドELEXCORE※
    • ※ELEXCOREについて詳しくはこちら

    ──電動化を推進できるデンソーならではの強みは何だと思われますか。

    部品単体からシステムまですべてを内製できることがデンソーの強みだと思います。SiC(シリコンカーバイド)※も半導体から内製する技術力があり、各部品から車両を制御するECUまですべてのシステムをつなげて開発から製造までを行うことができます。社内で密に連携を取りながら、実現したい機能や性能に対してあるべきスペックを求めて作っていけるので、開発効率が良く、高品質・高性能・小型化を具現化し、より良い製品を提案・提供することが可能です。

    電動車では大きな電力を扱うため、冷却技術が鍵となってきます。デンソーは、カーエアコン向けのラジエーターで培ってきた技術を生かし、高効率の冷却を実現する両面冷却構造を強みとしてインバーターを開発しており、40年以上にわたり培ってきた技術や知識も競争力の源泉となっています。

    • ※SiCパワー半導体について詳しくはこちら

    ──今後は、どのようなことに注力して取り組んでいく予定でしょうか。事業展望や戦略をお聞かせください。

    これまでベースとしてきたハイブリッドの技術に加え、BEV、プラグイン・ハイブリッド車(PHEV)や、レンジエクステンダー(REEV)に向けた新たなモーター・インバーターの開発やシステム提案にも力を注ぎ、電動化のさらなる普及を目指しています。

    また、電動車の特性を考えれば、今後、車両全体を制御するECUの自動運転とも連携し、走行安全やADAS(先進運転支援システム)なども含めたすべての機能を統合していく世界が来るはずです。車両内部にとどまらずシステムの定義を外に広げ、協調力を磨いていきたいですね。

    ──電動パワートレインシステム分野で求める人物像について教えてください。

    良いモノづくりには議論が必要不可欠なので、「潜在的な課題を考え、周囲を巻き込みながら課題解決に尽力できる方」「自分の思いを突き進め、チームを引っ張っていける方」が向いていると思います。プロジェクト管理や制御開発の経験、モデルベース開発の経験があると即戦力としてご活躍いただけると思います。

    デンソーは次世代の人や設備への投資を重視しており、人材育成に力を注いでいます。サプライヤーとして複数メーカーと折衝するなかで多様な考え方や開発手法、技術トレンドを知れるので、モーター駆動に興味がある方はもちろん、技術者として幅を広げていきたい方にとって非常に面白い環境ではないでしょうか。

    技術者としてさらなるステップアップを目指し転職

    • パワトレイン制御ソフト技術部 設計2室大西 康平

    ──大西さんは大手部品メーカーからデンソーへ入社されたそうですが、転職の経緯と入社の決め手について教えてください。

    前職はハイブリッド車に搭載されるインバーターで動作するモーター制御のソフトウェア開発を行っていました。要求分析から設計、評価までの一連を経験しましたが、技術者としてよりステップアップしたいと思い転職を考えるようになりました。

    デンソーは自動車部品メーカーの特許資産規模が随一なことなどから、日本のトップサプライヤーとして、その技術力の高さには以前から注目していました。国内外のあらゆるメーカーと取引があるため、さまざまなアプローチを学ぶ機会があるだろうと考えたこと、また、「より多くの人に自分が携わった製品を使ってもらいたい」という自分のモチベーションとマッチすると思い、入社を決めました。

    ──現在は、実務リーダーとして量産プロジェクトをリードされているそうですが、具体的な業務内容と、そのなかで感じる面白さや醍醐味を教えてください。

    現在は前職と同じく、EVに搭載されているインバーターのモーター制御ソフトウェアの要求分析から設計、評価までを担当しています。自分の設計業務のほか、お客さまとのミーティングやチームメンバーとの進捗確認・レビューなどの業務があります。

    クルマ向けのモーターは、高温・低温、急加速・急減速などさまざまな使用状況が想定されるので、設計においても、あらゆる条件下で安全に動作することを第一に、ハードウェアの部署とも連携しながら取り組んでいます。ここが難しさであり、やりがいにもなっています。

    また、量産プロジェクトという観点では、自分が携わった製品が実際に街を走っている姿を見ると、この仕事をやっていて良かったと感じますね。

    技術者として視野と知見が広がる。専門家が集う刺激的な環境

    ──大西さんは現在、在宅勤務と東京オフィスの出社をメインにしていると伺っています。働く環境としてどのような魅力があると感じられますか。

    デンソーには、新しいことに尻込みせず、むしろそれを面白がって進めていくカルチャーがあります。組織として改善への意識も高く、大手ながらその身軽さは魅力だと思います。

    東京オフィスはキャリア採用の方が多いので、バックグラウンドの多様さは面白いですし、制御を担当するさまざまなチームがあるので、自分の担当外の技術やメーカーの話も聞けてとても刺激的な日々を過ごしています。愛知本社とのコミュニケーションも円滑に行える環境です。

    ──今後はどのようなことに挑戦していきたいとお考えでしょうか。

    今勢いのある中国系メーカーに負けないよう、高品質な製品をスピード感を持って開発できる、モーター制御のスペシャリストとして成長していきたいです。デンソー社内にはモーター制御に詳しいプロフェッショナルが多く在籍しているので、そうした人たちや複数のメーカーと議論する中でより競争力の高い製品を提供できると感じています。

    また、扱う制御領域規模が拡大すればするほど、チーム力が重要になると思うので、チーム運営や育成といったマネジメント力も伸ばしていきたいです。

    スキルアップを目指してデンソーに入社しましたが、思い描いていたとおり、さまざまなメーカーとのプロジェクトやハードウェア部署と連携したシステム提案など、業務を通じて視野や知見を広げることができています。国内最大手の自動車部品メーカーながら、新しいことに積極的にチャレンジする会社なので、好奇心旺盛な方はカルチャーフィットすると思います。一緒に挑戦しながら成長していける仲間の参画を楽しみにしています。

    グローバルで戦える高い技術力と挑戦のカルチャーが魅力

    • パワトレイン制御ソフト技術部 設計2室川嶋 遥

    ──川嶋さんは電機メーカーからデンソーへ入社されたと伺っています。転職の経緯と入社の決め手について教えてください。

    前職ではEVに使用されるモーターの実験業務に携わっていました。性能評価や信頼性評価を中心に、実験データの解析や報告書の作成のほか、実験設備の改良や新たな評価方法の導入にも力を入れ、チームとしての効率向上を目指してきました。そうした業務を通じて、電動化全体のシステム、特にインバーターの制御設計への興味が高まり、パワーエレクトロニクス業界全体の制御に関わりたいと考えたのが転職のきっかけです。

    デンソーは、自動車部品メーカーとしても日本トップレベルですし、パワーエレクトロニクス業界で見ても技術的に最先端を走っていると感じ、技術者としてのレベルアップに最適だと考えました。また、新たなチャレンジを推奨するカルチャーもマッチすると思い入社を決めました。

    ──現在担当されている業務内容と、業務を通して感じる仕事の面白さや醍醐味についてお聞かせください。

    私はクルマの故障検出・安全設計に携わっており、故障診断機能や、万一故障が発生した際に事故が起こらないよう、安全に止まれるようになっているか、などを設計しています。

    クルマの中でも命にかかわる領域を設計しているという点が難しさであり、やりがいです。また、故障診断や安全設計はクルマの開発に欠かせない要素であり、技術者としてのスキル向上を感じますし、お客さまとのコミュニケーションを通じ、「お客さまが本当にやりたいことは何か」「それを実現できているのか」と考え抜くことに面白さを感じ、現在は顧客対応にも積極的に取り組みたいと希望して、顧客折衝スキルの向上にも努めています。

    教育体制も充実。未経験領域も自分次第で身に付けられる

    ──入社前後の印象でギャップに感じることはありますか。

    入社前は「日常業務が忙しくスキルアップの時間がなかなか取れないのではないか」と思っていたのですが、基礎的な原理を勉強する座学から疑似品の製作など体験型の研修まで充実した研修プログラムがあり、制御分野未経験での入社ながら、しっかりと学ぶことができました。

    研修は自分で選択できるので、専門以外のノウハウも取りにいけますし、研修を通じてさまざまな部署の方と交流してつながれたことは業務上でも役立ちました。デンソーには、スキルアップに余念がなく、「なぜこれが正しいのか」という問いを深掘り、追求する技術者が多い印象があります。

    ──今後はどのようなことに挑戦していきたいとお考えでしょうか。

    インバーターの制御設計という興味分野をさらに追求するとともに、今後はもっと大きなくくりでシステム全体を捉え、電動化に限らず最先端の技術に触れて経験を積んでいきたいです。また、リーダーという立場で、チームを引っ張っていけるようになりたいですね。

    ──最後に、この記事を読んでいる方へメッセージをお願いします。

    デンソーには、チームで議論し最適解を導き出す文化が根付いており、「本当にお客さまが必要なものは何か」「自分たちの製品がどんな使われ方をするのか」など、エンドユーザーへの意識をより強く持てるようになり、技術者としての視野が広がったと感じています。

    手を挙げたことに対して、決して否定から入らず、どうやったらできるかを考えるカルチャーなので、自身の専門分野にとらわれず興味のあるところへも挑戦していけますし、「お客さまのため」という目標のもと、チャレンジ精神旺盛でアグレッシブな方と一緒に働けたらうれしいです。挑戦的なカルチャーと充実した教育体制のなかでスキルアップしていきたい方をお待ちしています。

    ※ 出典:ビズリーチ 公募ページ「株式会社デンソー」(2024年11月28日公開)より転載

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