株式会社デンソー

異業界出身でも活躍!デンソーで広がるデジタル人材のキャリア

この記事のAI要約
Target この記事の主なターゲット
  • 技術者
  • 自動運転技術に興味のある方
  • デジタル人材
  • 異業界からの転職を考えている方
  • グローバルなキャリア展開を考えている方
Point この記事を読んで得られる知識

デンソーが2030年までに自動運転技術を普及させることを目指し、生成AIや最先端のIT技術を積極的に活用していることがわかります。特に、従来のルールベースの開発手法の限界を克服するため、データドリブンと生成AIを用いた新たなアプローチを取っており、これが複雑な一般道での自動運転実現に向けた可能性を広げています。このような技術開発は、CNNによるAI認識開発やクラウド、SoC技術を組み合わせたシステム開発を必要としており、異業種のパートナー企業とも協力しています。デンソーは、自社の強みである安全性や品質と組み合わせて、グローバル競争力を強化しようとしています。

さらに、技術者が他業界からも参入できることを強調しており、特にITやデータサイエンスの経験を持つ人材が求められています。また、デンソーは国際的な視点を持つ人材を歓迎しており、アメリカ、中国、ドイツなどに拠点を置き、グローバルな環境でのキャリア展開も可能なことを伝えています。自動運転技術の開発だけでなく、それを社会に実装するために必要な体制作りにも注力しており、組織全体でチームワークを重視していることが伺えます。これにより、デンソーでの働く魅力ややりがいについても説明されています。

Text AI要約の元文章

2024.12.2

キャリア・生き方

異業界出身でも活躍!デンソーで広がるデジタル人材のキャリア

生成AIや最先端のIT技術を活用し自動運転技術の開発を加速させるコンピューターサイエンティストやデータサイエンティストも活躍中!

デンソーは自動運転技術の開発において生成AIや最先端IT技術を活用した革新的なアプローチで、2030年までに高度な自動運転システムの普及を目指しています。グローバルな視点と幅広い技術領域で自動運転の未来をどのように描いているのか。また、職場環境の魅力や求める人物像などについて、先進モビリティシステム開発部の部長と、海外拠点での経験を持つエンジニア2名にお話を伺いました。

この記事の目次

    自動運転実現に向けた研究開発とエコシステム構築に挑む

    • 先進モビリティシステム開発部 部長岡田 稔

    ──デンソーが取り組む自動運転領域の研究開発について、概要をお聞かせください。

    私たちデンソーは、2030年に向けて、交通事故のない社会と快適で自由な移動の実現を目指し、次世代モビリティの代表である自動運転の研究開発に取り組んでいます。

    これまでは、仕様書で決められた処理に基づく“ルールベース”手法で自動運転システム開発を推進してきましたが、一般道での実用化を目指すためには、複雑な交通状況に対応する必要があり、さまざまな状況下を仕様化することの限界が見え始めています。

    そこで注目しているのが、生成AI技術を用いた開発アプローチです。大量のデータを収集し、大規模データを活用しAIでトレーニングを繰り返す自動運転システムに用いられるデータドリブンによる手法です。これにより一般道のような複雑な環境にも対応できる可能性があります。

    データドリブンの開発では、従来のCNN(Convolutional Neural Network)によるAI認識開発、車両運動制御によるコントロール開発など車載システムとしての開発に加え、クラウド関連技術、SoC(System on a Chip)関連技術などの自動車産業以外の先端技術を融合したシステム開発が不可欠となり、さまざまなパートナー企業との協業も組み合わせて開発を推進しています。

    ──そうした状況のなか、先進モビリティシステム開発部が社内で担う役割、期待されていることは何でしょうか。

    私たちの部署は10年以上にわたり自動運転システムの先行開発を担ってきました。2014年には愛知県知多半島道路での自動運転の実証実験、その後も愛知県、東京都、北海道の一般道での実証実験を推進し先行開発に取り組んできました。

    2023年に生成AIが登場したことにより、自動運転システム開発も新たなチャプターに入り、私たちはさまざまな社外パートナー会社の方々の協力も得て先述したデータドリブン・生成AIを使った自動運転開発プロジェクトを本格的に起動しました。

    新たな開発手法であるデータドリブン・生成AIを軸とした開発で交通事故がなく、移動の自由の提供に向けたコア技術を創出すること。また持続的な成長実現に向け既存事業の強みと新たなイノベーティブな技術を組み合せたソリューションを開発することが私たちの役割です。

    2030年の実用化を目指して。デンソーが描く自動運転の未来

    ──今後の事業展望についてお聞かせください。

    私たちは、生成AIを活用した自動運転技術を2030年までに市場で普及することを目指しています。現在、自動運転の分野はプレーヤーや開発スピードの面でもゲームチェンジが起きており、アメリカや中国のテック企業が中心となって急速に進化しています。私たちはこうした状況において、このイノベーティブな技術を「手の内化」するとともにデンソーの強みである安全、品質、ものづくりと組み合せて将来の事業につなげていきます。

    先行するアメリカや中国のテック企業の開発スピードに追従するためにも、私たち先行開発部隊が世界の技術動向を見極め、素早くシステム検証を繰り返し、将来の競争力の源泉を創っていくことが重要です。

    ──今後はどのような方に参画してほしいですか。

    自動運転の分野は日々進化しているため、常に最新の技術をキャッチアップし、柔軟に対応できる方が望ましいです。また、私たちの部署は30~50人規模のチームで大規模な開発を行っているため、個人プレーではなく、チーム全体で成果を出すことに力を注げる方だとご活躍いただけるはずです。自分の意見をしっかり持ちつつ、他者の考えも柔軟に取り入れ、より良いソリューションを生み出してほしいですね。

    技術面では、コンピューターサイエンスやデータサイエンスの知見・経験があると望ましいですが、自動車業界の経験がなくても心配は不要です。むしろ、異業界での経験を生かし、新たな視点を持ち込んでいただくことを求めています。

    最後に、グローバルな視点を持つ方も歓迎します。私たちの部署はアメリカ、中国、ドイツに拠点を持ち、また世界の先進パートナーとも協業をし、最新情報収集とその分析から本質を見極めながら開発を進めています。グローバルな環境で活躍したい方にとって、魅力的な機会が広がっていると思います。

    ドイツ拠点での経験をもとに切り開く、自動運転の技術開発の未来

    • DENSO AUTOMOTIVE Deutschland GmbH竹中 一仁

    ──はじめに、竹中さんのこれまでのキャリアについて教えてください。

    私は2011年に博士課程を修了し、新卒でデンソーに入社しました。当時は、ちょうど「データサイエンティスト」という言葉が広まり始めた頃です。大学ではもともと「時系列データの解析」をテーマに研究していたのですが、入社後は車両で発生する膨大なデータをいかに解析し、活用するかという課題に取り組みました。

    入社後8年ほどは大学との共同研究を含むデータ解析手法の研究に注力し、その後は、現在の先進モビリティシステム開発部の前身にあたる部署に異動し、それまでの経験を自動運転技術の開発に応用するようシフトしていきました。

    そして、2021年11月からはドイツ拠点に赴任しています。コンソーシアム/標準化活動への参画、欧州OEMとの関係構築ならびに動向把握、現地パートナーとの協業プロジェクトを担い、日本、アメリカ、中国のプロジェクトと連携した活動を推進しています。

    ──ドイツ拠点では、どのような業務を担当されているのですか。

    現在、主に2つの業務を担当しています。1つ目は、自動運転の安全性に関する研究です。欧州では、安全性の検証プロセスや基準づくりが非常に重視されており、私たちはそれに関連する共同研究プロジェクトに参加しています。

    2つ目の業務は、最新技術の動向調査です。欧州OEMとの関係構築、欧州の大学や他企業との共同研究を通じて、最先端の研究にも直接触れる機会も生かしながら、最新トレンドやイノベーションの調査をしています。

    ドイツでの仕事を通じて、欧州の自動車メーカーはもちろん、自動運転を実現する上で協力が欠かせないIT企業の方々やドイツの大学の研究者などともつながりができました。私は12月に日本拠点へと戻る予定ですが、今後もドイツで培った人脈や経験を生かしながら、自動運転の社会実装に向けたさまざまな仕組みづくりを進めていきます。

    幅広い技術領域が必要だからこそ、経験を生かせる場がある

    ──デンソーで働く魅力についてお聞かせください。

    デンソーの魅力の一つは、幅広い技術領域をカバーしていることにあると思います。

    自動運転に関して言えば、単に車両を自動で走らせればいいわけではなく、品質保証やソフトウエア、さらにはバックエンドのクラウドシステムまで、多くの要素が関わっています。例えば、車に搭載されているコンピューター(ECU)やそのなかで動くソフトウエア、さらにはそれを支えるクラウドシステムなど、自動運転を実現するには非常に広範な技術が必要です。デンソーには、メカ・ハード・ソフトの三位一体の開発に対応できる豊富な知識や経験を持った人材が所属しているからこそ、自動運転技術の研究開発も着実に前に進められているのです。

    また、自動運転技術そのものも重要ですが、それだけではなく、社会に提供するためには多くの体制や協力が必要です。そうした体制を整え、仲間とともに進めていけるのもデンソーの強みだと感じていますし、やりがいもあります。

    ──最後に、この記事をご覧の方へメッセージをお願いします。

    自動運転技術の開発は、車の機能改善だけではなく社会全体を変革する可能性を秘めています。その開発には、従来の自動車工学だけでなく、AI、クラウド、ビッグデータなど、最先端のIT技術が不可欠です。そのため、必ずしも自動車業界の経験がなくても、IT・通信業界などでの経験を大いに生かせる環境ですし、異なる視点や経験を持つ方々の参画を歓迎しています。

    技術の力で社会に貢献したい、自動車産業の未来を自らの手で形作りたいという方は、ぜひ私たちと一緒に挑戦してみませんか。皆さんの新しい視点や技術が、デンソーの、そして自動車産業の未来を切り開く鍵となるかもしれません。

    若手にも期待とチャンスが与えられる。デンソーで描けるグローバルキャリア

    • DENSO International America, Inc.柴田 圭久

    ──柴田さんのこれまでのキャリアについて教えてください。

    大学で人型ロボットに関する研究を行った後、2021年4月に新卒でデンソーに入社しました。デンソーを選んだのは、ものづくりの現場により近いところで働けると感じたからです。選考の過程で面接官の人たちと話をするなかで、会社が私個人とじっくり向き合ってくれていると感じられたことも大きな決め手になりました。

    入社後は先進モビリティシステム開発部で仕事をしながら、もともと海外拠点で働いてみたいという思いがあったため、若手を海外派遣する制度に入社当初から応募していました。その結果、入社2年目で社内選考に合格。アメリカ拠点で1年間仕事をし、つい先日、赴任期間を終えて日本の拠点へと戻ってきたところです。

    ──アメリカ拠点では、具体的にどのような業務を担当されていたのですか。

    アメリカでは、大きく分けて2つのミッションがありました。1つ目は自動運転の性能を高めるために必須となるAI学習用のデータ収集、2つ目はアメリカの有名大学であるカーネギーメロン大学(CMU)との共同研究の推進です。

    後者の共同研究では、自動運転技術の確立を目指す上で必須となる、AIの「継続学習」と「自己教師あり学習(Self-Supervised Learning:SSL)」という2つの技術に注目しました。自動運転のなかでどのように活用できるのかを、週に2~3日ほどCMUに通いながら教授や研究員とともに、追究してきました。

    国際学会などにも参加し、現地で得られた技術の最新情報をいち早く評価し、適用性を日本へ提案する業務も定期的に担っていました。私はまだ入社4年目ですが、CTOなど経営陣への報告会に参加したこともあります。経営層とフランクに議論をさせてもらえたのは、本当に良い経験になりましたし、若手でもこうした機会をもらえるのは刺激的な環境です。

    アメリカでの経験を日本での自動運転技術の開発に生かしたい

    ──今後、日本ではどのような業務を担当する予定でしょうか。また、今後のキャリア展望や挑戦したいことについて教えてください。

    今後は、日本でも進められているAI学習のための質のよい大量データの収集プロジェクトに参画しつつ、アメリカで得た知見を生かしながら、自動運転技術の研究をさらに進めていきたいと考えています。また、日本とアメリカの橋渡し役として、両国間の連携を深めていきたいと思います。

    そして、将来的には自分の専門分野を確立してマネージャーとなった後、アメリカ、中国、ドイツのいずれかで、再び海外拠点での業務に挑戦したいと思っています。

    ──最後に、この記事をご覧の方へメッセージをお願いいたします。

    デンソーと聞くと、多くの方はハードウエア中心の伝統的な会社をイメージされるかもしれません。しかし、実際に入社してみると、とてもフランクでオープンな雰囲気の職場だと感じています。

    また、デンソーは自動運転に関わるすべてのプロセスを担っています。センサーの開発から車両の開発、ソフトウエア開発、さらにはインフラとの連携まで、幅広い領域をカバーしており、自分の専門分野を深めつつ、システム全体を見渡す視点も養うことができます。

    最先端技術に触れながら実際の製品開発にも携わりたい方は、ぜひデンソーで一緒に働いてみませんか。皆さんの新しい視点や技術が、自動運転の未来を切り開く鍵になるかもしれません。私たちとともに、次世代のモビリティ社会の実現に向けて挑戦していきましょう。

    ※ 出典:ビズリーチ 公募ページ「株式会社デンソー」(2024年11月7日公開)より転載

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