
[Vol.1] Yシャツの下に下着を着るべきではない!?

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- ビジネスマン
- ファッションに敏感な人
- Yシャツの着こなしに興味がある人
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この記事から得られる知識は、もともとYシャツは下着としての役割を持ち、素肌に直接着るものとされていたため、正式なビジネスマナーとしては上着を着用することが推奨されるという点である。しかし、現代のビジネスシーンでは、上着を脱ぐことが一般的であり、特に夏場の暑い時期には必然的にその機会が増える。この記事では、その際に周囲に不快感を与えないために、透けないアンダーウエアを着用することが提案されている。肌色で薄手のアンダーウエアが登場しており、これを着ることで汗対策や冬場の防寒対策にもなる。また、ビジネスにおいては第一印象が非常に重要であり、身だしなみに対する感度を高めるべきであると説いている。そのため、状況や季節、体質に応じた柔軟な着こなしの工夫が必要であり、それが相手への敬意を示すことにもつながると説明されている。
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季節や自分の体質に合わせ、応用を利かせることも、着こなしのマナー
Yシャツは、もともと丈が長く、下半身を隠すパンツの役割も担う“下着”だったといわれている。伝統的に見れば“下着”なのだから、Yシャツは素肌にまとうのが正解。そして、“下着=Yシャツ”を見せないためにも、“上着着用”が、正式なビジネスマナーだといえる。
とはいえ、現代のビジネスシーンで上着を脱ぐのは、よくあること。真夏の炎天下、会社訪問先で「どうぞ上着をお脱ぎください」と促されることもあるだろう。もしあなたが、流れるほどの汗をかいていたら、上着の下では、ぬれたYシャツが素肌にピタリと張り付いているはずだ。その状態で上着を脱げば、気まずい空気が流れることは容易に想像できる。
マナーとは相手あってこそのもの。相手を不快にさせたり、余計な気遣いをさせたりしないためには、伝統を重んじるばかりではなく、季節や気候、自分の体質に合わせて、応用を利かせることも必要だ。
イマドキ マナー作法
グンゼ(株)のアンダーウエア「SEEK」 肌色なので透ける心配がないアンダーウエア。ネクタイを外しても見えないよう襟ぐりは広めの設計に。では、Yシャツを着こなすにはどうしたらよいのだろうか。スマートなのは「周囲には着ていることが分からないアンダーウエアを着ること」。最近では、左の写真のように、襟ぐりや袖口のラインがアウターに響かない、薄手で肌色のアンダーウエアが登場している。これを1枚着ておけば汗対策にもなり、長袖なら冬場の防寒対策にもなる。ただし、Yシャツの袖口から“チラ見え”しないか、袖の長さのチェックはしておきたい。
ビジネスでは第一印象、つまり見た目ひとつで仕事ぶりを判断される場合がある。だからこそ、着こなしには、「人からどう見られるか」という視点が重要になる。ところが、中年以降の世代は特に“身だしなみ感度”が低く、人から見られることをあまり意識していない人も少なくない。例えば、Yシャツから白いTシャツやランニングシャツが透けて見えていることは分かっていても、“垢抜けない印象”を与えていることには気付かないのである。
ビジネスシーンでは、「人からどう見られるか」を意識して「美しく着る」ことに、とことんこだわるべきだろう。スマートに、かつ相手への気遣いを忘れない着こなし。それが、仕事に対する姿勢を伝えるひとつの手段であり、一緒に仕事をする相手への敬意につながるからである。そう考えれば、インナー選びの重要性も見えてくるはずだ。
- 森岡 弘 氏
- 株式会社グローブ代表取締役。ファッションディレタクター、スタイリスト。大手出版社にて、男性ファッション誌のファッションエディターとして活躍後、独立。芸能人や政治家などのスタイリングを行い、絶大なる信頼を得ている。アパレルブランド、ライフスタイルブランドのプロデュースや広告ビジュアル提案など多方面で活躍する。